星々の輝き、祈り。４【学園アリス】

179・３日目午後 ページ33

文化祭という場を通して


みんなで協力しあい励ましあいながら


普段、交流のない
人達の一面を、この機会に知ったりする事で


みんながより一層
多くの人との絆を深め合うことを望みます


心から…






アリス祭３日目パフォーマンス祭
午後の部───




体質系のミュージカルが終われば、残すは閉会式のみとなった。閉会式の前に行われるパレードを初等部の屋上にて、初等部Ｂ組の面々は和気藹々と眺めていた。




「わ─────！！すごいすごいっ！
屋上って何げに、パレード観覧の特等席やねっ！」



「だねっ！」




身を乗り出して色とりどりの鮮やかなパレードに夢中になっていた。




「でも、やっぱりここからじゃ遠いから音楽とかは聞こえにくいねー」



「あのゴミゴミした所でいい場所とるには、はやくから並ぶかそれか、偉い人の特等席だよねー。いいなー」




ウィンウィン…ウィ〜〜ン…と言う効果音が聞こえた。Ｂ組の面々の前に現れたのはフライングスワンに乗った蛍である。




そうだったそうだった……

並んだりだとか｢偉い人｣とか
そんなん一切関係なく、いつでもどこでも特等生な人

僕らの友達に１人いたよね……☆




ふよふよと浮かび空中からパレードを眺める蛍は地上にいる誰よりも特等席な気がした。




「そういえば委員長、午前中どこ行ってたの？」



「あ。僕は技術系の音楽祭のお手伝いに。
実行委員だったの。体質系のミュージカル、すごく見たかったんだけどね」



「そっか〜」



「クラッシックってねむいよね」



「これこれ」



「パレードが終わったら閉会式で順位発表と表彰かあ。今年も凄くあっという間だったけど、今までの中で１番楽しくて濃い文化祭だったなぁ」



「な──あ、順位発表で｢キング｣とか｢クイーン｣って賞あったけど、あれって何──？」




感傷に浸って出てきた言葉に反応して心読み君の素直な感想にツッコミを入れた蜜柑はひょいと顔を出す。




「ああ、｢キング｣｢クイーン｣はアリス祭での最優秀個人賞だよ。｢キング｣は男子部門、｢クイーン｣は女子部門。あとルーキーに対しての｢新人賞｣

この３つの個人賞を受けた人はトロフィー、賞金の他に明日の後夜祭でメインゲストとして特別な、はからいを受けれるんだって」



「｢｢へえ〜〜…｣｣」



「えっ、３人共知らなかったの！？」




いつの間にか戻っていた蛍、心読み君とAの３人は、ふむふむと納得した。

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