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親友に隠し事をされたと嘆き泣く蜜柑を尻目にAは蛍に聞いてみた。
蛍に兄がいた事なんて知らなかったと嘆く蜜柑が、そろそろ鬱陶しいと感じていた璃音は返事を待つ。
「…別に隠してたわけじゃないわ。話す機会が今まで、なかっただけ」
話す蛍は表情は変わらないものの、やはりどこか。現に今も、深い溜息を吐いた。
「こういう展開になるのは、ある程度予想してたわ」
「え…」
「…」
璃音から見ても先程の２人は決して微笑ましくはない。似た外見、それだけが２人を兄妹と示してくれる唯一の物のように感じた。
「５歳から…ずっと
自分との色んな共通点を見つける度に改めて思った。
私も…
立場だったら、ああなってしまうのかなって」
冷静な瞳が悲しみを帯び、昴が去った方を眺めていた。その蛍の瞳はごく稀に見た空を眺める昴の瞳とよく似ていた。
少し寂しそうな表情をする蛍にAは胸を痛めた。
「そんな事…っ…そんな事ないよっ…！あたし、昴くんの事、特別知っている訳じゃないけど。でも昴くんね、すごくすごく優しいよ」
Aの脳裏に浮かぶのは、２年前の記憶だ。
学園に入学してからというものの、ありもしない根拠もない噂を流されてしまい、クラスに馴染めずに居た。
彼女の心の平静が失いつつある時に、彼らに出会った。
Aが入学する前日、ある噂が流れたのだ。
「新しく入る子、アリスで人を殺しちゃうんだって」
巻き戻しのアリスは
人を消すための
加えて接点がないにも関わらず初校長のお気に入りだ、危力系のお人形だ、なんだと周りが勝手に彼女を危険と見なした。
入学してからもだった。
当時の彼女の能力の力はそこまで高くはなかった。
そのため今度は幹部生候補になり損ねた者、堕ちた天使とまたも噂を流された。
物陰に隠れて泣いていたAの肩に誰かが手を置いた。
「………辛かったね」
声をかけてくれたのは秀一だった。噂の的であったAにとって初めて掛けられた労りと優しさの言葉だった。
秀一が労りの言葉をかけ、昴は何も言わず頭を撫でた。言葉はなくてもその行為だけで２人の優しさが伝わったのだ。
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未来(プロフ) - フリージアさん» ご指摘ありがとうございます。訂正させていただきます。より良い作品になるよう心掛けておりますのでこれからもよろしくお願い致します (2020年11月12日 12時) (
レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
フリージア - いつも更新楽しみにしています！誤字かな？と気になったところがあったので報告失礼します！159の「かくゆう」、 165の「見るに来るのが楽しみだった」「みんなの舞台を台無しにしなくないっ……！」「お客さんもこの舞台を楽しにして待ってる……！！」 (2020年9月20日 17時) (レス) id: f10b12f88b (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - きゃーぽんさん» 率直なコメントで励みになります！ありがとうございます。随時更新して参りますので、よろしくお願い申し上げます。 (2020年9月13日 1時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白くて好きっす (2020年9月5日 15時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未来 | 作成日時：2020年8月29日 0時
