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昴が常に、蛍のことを考えていることは知っている。蛍が昴のことを考えていることは勘づいている。
2人共学園内では結構有名な存在であるし、互いに多忙
なのもお互いにわかっているだろう。だからこそ、兄妹として接する時間がないこともAは知っていた。
「(もしかして、蛍…)」
もしかして蛍は、今までなかった兄妹の時間を作ろうとしているのではないだろうか。
「(もし、そうなら…うまくいくといいな…)」
Aは今井兄妹見て、微かに微笑んだ。プールサイドで見学している棗の姿が目に入った。
「(棗……体育休みなんだ…
体の調子、悪いのかな…大丈夫かな…)」
「それよりA、蜜柑」
「ふえ」
「ん?」
当然、翼に引き寄せられて名前を呼ばれる。
「お前ら、あれから何も変なことなかったか?」
「え?」
「こないだの中等部の盗みのアリス騒動の……」
「あ…別に、」
「Aは?」
「あたしも、大丈夫。誰にも絡まれてもないよ…」
翼はAの顔を両手で挟んで、じっとAの目を見てくる。そう答えたAに、翼は頭をポンポンと撫でた。
「そっか…まあ、何かあったらすぐ言えよ。
罰則食らったとはいえ、このプールにもあの時のあいつらいるからな。この間みたいに無闇に2人になるなよ」
Aと蜜柑の盗みのアリスが噂され、アリスを引き出せれば星階級を上げるというデマに踊らされた中等部生が2人を追い回したのだ。
初校長が仕組んだとしか思えないこの作戦。今でも数名は、2人に厳しい目を向けているのだ。
「!!?…え、何、」
「敵、襲来!?」
バシャッと後ろから思い切り水がかけられた。振り向くとこちらを見て流架が笑っていた。
「Aと佐倉、すごい顔!」
「流架…っ」
「あっちでみんなバレーやってる。いこ!」
「Aちゃ──ん、蜜柑ちゃ──ん」
手を差し出して言った流架。言われて見た先には彼らが手を振って2人を呼んでいた。彼らに囲まれて、2人は笑顔を浮かべた。
「雨降ってきた。強くならないうちに、急いで家に帰らなきゃ」
プールの授業が終わって、寮へと戻る途中で雨が降ってきた。だんだんと強くなる雨に、寮へ帰る足を速める。
「蛍ちゃんて、まだプールで補習やってるのかなぁ。
大変だ…」
「雨、強くならないといいけどねぇ…」
飛田と心読み君の言葉を聞いて、蜜柑は外からプールのある建物を眺めている。
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きざし(プロフ) - 以上がボードにてお送りしたメッセージです。先日は3月23日までに返信が欲しいとお伝えしましたが、退会されたということは、返信をする気自体がないと判断するしかありません。非常に残念ですが、本件をこちらでまとめた文章を公開いたしますので、ご了承ください。 (3月11日 23時) (レス) id: f90a6ee570 (このIDを非表示/違反報告)
きざし(プロフ) - まとめには『星々の輝き、祈り。【学園アリス】』と『開演ブザーは永遠に』の酷似している箇所を転記し、比較した内容を含みますので、あらかじめご了承ください。ご連絡のほどお待ちしております。 (3月11日 23時) (レス) id: f90a6ee570 (このIDを非表示/違反報告)
きざし(プロフ) - ・2024年3月8日送信 再度のご連絡失礼いたします。 恐れ入りますが、3月23日までに上記の件についてご回答をお願いいたします。 期日までに返信いただけない場合は、誠に勝手ながら「盗作被害報告」として、本件をまとめた文章を公開させていただきます。 (3月11日 23時) (レス) id: f90a6ee570 (このIDを非表示/違反報告)
きざし(プロフ) - また、恐れ入りますが、当問題が解決するまでは現在載せられている『星々の輝き、祈り。【学園アリス】』シリーズの全作品を更新・非公開・削除等はされないようにお願い申し上げます。 (3月11日 23時) (レス) id: f90a6ee570 (このIDを非表示/違反報告)
きざし(プロフ) - 「ほっしゃん-1」と、偶然では片付けられないほど内容が似ており、地の文・台詞共に、私が書いた文章を切り貼りしている印象を受けました。 お手数ではございますが、上記の件についてご説明いただけないでしょうか? (3月11日 23時) (レス) id: f90a6ee570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来 | 作成日時:2024年1月10日 11時