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「特に家族や地域が名誉のためにアリスとして学園に送り出した子なんかは結構辛いみたい。プライドも周囲の反応も。
アリスじゃなくなると、その家族や地域へ国からの給付金や優遇措置もなくなるワケだし。
今回の事は他人事じゃないっていうか…
星野君はそういうパターンじゃないことを祈ってるけどそういう話きいちゃうと心配よね……
さー、ちゃっちゃと買い出し行くわよ！！」
スミレ達と一緒に店を回り、メモに書かれた物を探す。
「…」
ふと視線を向けたお店の前に、店員の人と話をしている星野の姿が見えた。
「A？どうしたの？」
「…あ、ううん。何でもない…」
蛍に声をかけられて再び歩き出して、買い出しの続きを始める。必要なものを次々とカゴに入れていく。
「…そういえば、蜜柑ちゃんがいないね」
委員長が思い出したように言った。周りを見渡しても、確かに蜜柑の姿がない。
「佐倉さん？いないのっ！？」
「…ほっときましょ」
スミレと蛍の対照的な反応に、Aと委員長は顔を見合
わせた。買い出しも終わって、何故か星野と一緒にいる蜜柑と合流して、A達は帰寮した。
「ほっしゃん…今、時間いいかな？」
『大丈夫だよ。どうしたの？』
寮へ戻ると、お別れ会が始まる前に星野へ声を掛けた。
「…蜜柑の石、受け取らなかったのは、どうして？」
翼はアリスが無くなる＝無効化、を結びつけてしまってナーバスになってるだけだと言っていたけれど、そうは思えなかった。
『どうしても、虹を作りたくて…』
「虹？」
『うん。夢を叶えたくて』
その言葉に、Ａ組だった頃の自分のアリスを使って何がしたいか発表する授業の、星野が『天候のアリスで虹の滑り台と雲のクッションを作りたい。』って言っていたのを、ふと思い出す。
『お金を貯めて、あのスプレー…
“空気をかためるスプレー”を沢山買って、いつか作ってみたいと、ずっと思ってたんだ』
「…なるほど、」
『学園を出なちゃいけない事がわかった時、僕がここに
いた証に、その二つを学園に残していきたくなって…』
「アリスは、どうするの？」
星野はポケットに入った袋から、小さいアリスストーンの欠片３つを取って見せる。
「…これ、この間の授業の、アリスストーン……っ、
とっておいたんだ」
『うん。最後の力、ふりしぼって…
アリスがなくなる予感がした時から、どうしても最後のアリスはこう使いたかったから…』
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未来(プロフ) - 感想ありがとうございます！完結までまだまだ先は長いですが精進して参りますのでよろしくお願い致します。 (9月5日 19時) (
レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - 更新待ってました！これからも楽しみにしているので頑張ってください！ (9月5日 8時) (レス) id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未来 | 作成日時：2023年7月24日 10時
