660・体育祭編 転入生 ページ23
体育祭がはじまります!
けれど、毎年だったら浮つくはずの初等部も、風紀隊が始まった影響で少しだけ静かだったりする。
ざわついてるアリス学園で今日の初等部では、もひとつざわつきます。
「今日はみんなに転入生を紹介したいと思いまーす♡」
それは初等部B組に久しぶりに転入生が来るから。
「小泉月です、はじめまして」
「みんな仲よくね〜♡」
「「「おぉぉ〜!!!」」」
「かわいい…っ」
新しい仲間が増えました。転入生の印象は、何だろう…大人っぽくておしとやかで落ち着いた雰囲気だなあ…
クラスの皆の食いつきっぷりもすごいなあ…
「可愛いより綺麗って言葉が似合うなぁ。羨ましいな…あたしには、あーいう魅力ない…」
「…比べてんじゃねえよ」
隣に座ってる棗にそう言って笑いかけたら、何故か頭をバシッと叩かれた。
「ねえ、小泉さん。どっから来たの?」
「どんなアリスもってんの?」
「何歳!?」
「ここに来るきっかけは?」
「ねえ、アリスみせて…」
皆が小泉さんに質問をした時、小泉さんが咳き込んだ。鳴海先生は手を叩き、皆に説明を聞くよう訴える。
「え───、小泉さんのアリスについて僕の方から皆に説明があります。小泉さんはこのように病弱で調査の結果、アリスを使うと体調に著しく影響を及ぼすタイプということもあり、彼女に関しては無闇にアリスを使う事を禁止しています」
体調に影響を及ぼすタイプ…命を削る、棗と同じだ。
「なので、君達が彼女にアリスを使うとこを見せて、と懇願したり、することも禁止です。彼女がこのクラスに慣れて少し落ちつくまで、彼女のアリスについてはしばらくの間、秘密にします♡あと、クラスが落ちつくまでね!」
「え──」
「つまんねー」
「何だよそれー」
「ありえねー」
「ずるい──」
「……ごめんなさい、ごめんなさい…ごめ…ゲホゴホゲゴホゴゲゴ…ウグェ…ごめ…ぐほっ」
「──というわけで。
……あんまり追いつめないようにね♡」
「「「「…………」」」」
皆からの大ブーイングに謝る小泉さんだけど、また咳き込み始めてしまい、あまりの咳の酷さに、皆はしーん…となった。
病弱で命を縮めるアリスで、持ってるアリスも謎で……
この不思議な登場の転入生の存在に、クラスのざわつきは最高潮です。
「気に入らないわ……あの転入生」
特にスミレちゃんが。休み時間になって、小泉さんへの不満を漏らした。
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未来(プロフ) - 感想ありがとうございます!完結までまだまだ先は長いですが精進して参りますのでよろしくお願い致します。 (9月5日 19時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - 更新待ってました!これからも楽しみにしているので頑張ってください! (9月5日 8時) (レス) id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来 | 作成日時:2023年7月24日 10時