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「あ…来てないみたい、ここには」
「え──、棗はさっきの就任式にはおったのに──
何できーひんの」
「…」
「流架…？」
流架は、焦ったような、寂しそうな、何かを耐えているような顔をしてそう言っていた。
「なーなー！！重大ニュース！！翼先輩、美咲先輩、殿先輩！！」
クラスで起こった重大ニュースを一早く皆に言いたいとウキウキした気持ちの蜜柑に手を取られるまま、急いで特別能力系の教室に行った。
「お──、どーしたチビ──」
扉を開けたら、この教室もどんよりとした空気で包まれてた。ここにも同じく風紀隊がいた。
「美咲ちゃん…今日もまた…翼くんいないの…？最近、全然見ない…」
「そーなんだよ、またフラッとどっか行ったままでさ。たけのこ取りに行くとかいって。今日で２日目。わっけわかんねー、最近あいつ」
何より今日も翼くんがいない事に、あたしのテンションは再び下降してしまった。
「この間は金塊掘りに行くとか言ってボロボロになって帰ってきたし」
ボロボロになって帰ってきた。その言葉にあの日の棗の姿が頭を掠めた。
「殿も何も聞いてねーっつーし。
のだっちに聞いたら、何か割のいいバイトの話が来たん
じゃないかとか、わけわかんねー事言ってたけど。何だソレ、学園でバイトて」
「翼先輩、まるで璃音と棗みたいなことなってんなー。わけわからん…」
満月の夜にボロボロになってた、身も心もすでに限界を迎えていた棗。
もしかして、翼くん…何か危険な事をしてるの？
「…明良くん、あの…っ、」
「…蜜柑、ニュースってなんだよ」
…え……
今、明良くんが、わざとあたしの声を無視した…？
どうして。何で、美咲ちゃんは聞いてないって言ってたけど、明良くんやっぱり何か知ってるの？
明良くんの言葉に、蜜柑は途端に笑顔を見せる。
「そうそうそうそう！！！
すっごいねんで！！３大ニュース！！その１。
来月なんと！学園で春の体育祭がありま──す！！」
「…知ってますけど。
俺はあんま競技出ないけどな、専科だから」
「毎年のことじゃん」
「あう？」
けれどそれは一瞬のことで、皆からはいつものことだと一蹴されてしまう蜜柑。
前の学校では運動会は秋に１回だけだったので、学園の制度にびっくりしていた。
「そ…その２──！
今日、初等部に何と教育実習生がきました──！！」
「それも知ってる。毎年だって」
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未来(プロフ) - 感想ありがとうございます！完結までまだまだ先は長いですが精進して参りますのでよろしくお願い致します。 (9月5日 19時) (
レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - 更新待ってました！これからも楽しみにしているので頑張ってください！ (9月5日 8時) (レス) id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未来 | 作成日時：2023年7月24日 10時
