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「棗…」
「Aを守るって決めた。そのためには、今は俺がこのままでいる方が一番いいんだ」
Aを守るって決めた。
この命が続く限り、絶対に守ると決めたんだ。
「それに…」
「そんなの、」
「あいつには言うな、俺はこのやり方であいつを守る」
流架、あいつはお前をすごく信頼してるから。
お前になら任せられるから。だから、
「ルカ、お前はお前のやり方であいつを守れ」
Aを、頼んだ。
「俺はこの方法でまだ知りたい事がある…」
……棗、璃音。
お前達が自らそこまで言うなら、白崎Aと佐倉蜜柑の処分は少しの間、猶予をあげよう。
しばらくは“様子を見る”という形で…お前達がいい子で私のために働くなら、私だって悪いようにはしないさ。
あの子供、陽一もお前達の望み通り、体質系へでもどこでも移動させてやる。
せいぜいいい子で、棗、璃音…
俺は、あとどのくらい…
「……ッ、ちくしょ…」
どのくらいの時間が、この体に残されてるんだ…
その時、地面にポタリと血が落ちた。それは紛れもなく俺のモノで、鼻から流れた血を手の平で拭った。
命を削るアリス。親から遺伝したその形のアリスは、俺にはもう時間がないことを示している。
なあ。
神様って奴がいるんだったら、頼むから時間をくれよ。
俺に時間をくれ、大事なものを守りきる時間を。
「はーい、みなさん静かに〜♡」
集会が終わり、初等部の教室へと戻ったＢ組メンバー。チャイムが鳴って鳴海は手を叩きながらHRを開始する。
「風紀隊の人が見てますよ〜、今日は授業前にお知らせでーす！あらら…」
いつものように語尾にハートを付ける担任の鳴海のテンションは高かった。
それとは真逆に、生徒達はどよ〜んと暗くてどんよりとした空気に包まれている教室。
その原因は教室の後ろに待機する人物達の存在、風紀隊がいたから。
「どうしたみんな〜！暗いぞ〜っ、まあ気持ちは分かるけど」
笑顔を貼り付けながらいつも以上に明るく振る舞う鳴海は暗い空気を振り払うように務めるが、生徒達の気分は晴れない。
「暗い…暗いといえば棗…そういえば」
「ひどい思い出し方だな」
「棗といえばつり目…つり目といえば璃音とキツネ…
どこに…ルカぴょん、璃音と棗は？」
謎のマジカルバナナなるものをしながら、蜜柑が教室内を見渡して流架へ声をかける。
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未来(プロフ) - 感想ありがとうございます！完結までまだまだ先は長いですが精進して参りますのでよろしくお願い致します。 (9月5日 19時) (
レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - 更新待ってました！これからも楽しみにしているので頑張ってください！ (9月5日 8時) (レス) id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未来 | 作成日時：2023年7月24日 10時
