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蛍や蜜柑も集まって、皆で落書きを消す事になった。
「…ねえ、A、蜜柑」
「ほえ?」
いきなり蛍に服を引っ張られたあたしは変な声を出してしまった。
「みて…ここの落書き。
恋愛関係のラクガキばっかり………告白系」
「えっ?」
蛍の言葉を聞いて、蜜柑と流架も落書きの文字を見る。年季が入っている落書き。
告白してたり、隠れ告白スポットだったのかな?何故か無性にワクワクしてきた。
「おお───っっ、お宝発掘!」
「へえ──」
「こりゃ、消すに消せねー落書きだなあー♡
今のルカぴょんには」
翼くんの声を聞きながら、色々な落書きを見ていたら、禁断の恋愛を表すような落書きを発見してしまった。
「あっ、この落書き───っ!コレ生徒と教師ってことだよな?」
落書きに混ざって、小さく書かれたひとつの相合い傘。
「“先生”ってことは、
「おお───、禁断の恋すか!」
先生と生徒の恋。どの時代も世間では許されない恋愛。この学園でも、そのような例は極々稀みたい。
「先生って誰だろうなー、特力の先生ってことだろ?
まさか、のだっち!?」
「え…先生なの…っ?」
「まさか──俺ののだっちは間違っても生徒から片思いされるようなトキメキキャラじゃありませーん!それに大体、このラクガキ。そーとー古いぞ」
「しかし昔の人って奥ゆかしいよなー、本棚の裏に告白したって誰もみねーぞー」
落書きを見て色々な事を考えてたら、後ろから弾んだ声が聞こえて来た。
「お──!発掘!メガネ面白いもの発見しました!!」
「アルバムだ、これ──!特力専用の?!」
メガネくんが持ってきたのはアルバムに皆が反応する。そして、明良くんも気になるようで覗きにやってきた。
「お──、どっからでてきたこんなもん。結構あるなー古いのまで」
「「「「みして──!!」」」」
皆はアルバムに食いつき、皆でページを捲り始める。
「わあ…っ!」
「みんなの若い頃の写真がいっぱ──いっ!!」
「今も若いっつーの」
「うわっ!殿の髪型、古──っっ!ギャハハ!」
「美咲先輩かわいい──♡」
「のだっちかわんねーなー、一生この調子か?」
アルバムには翼くんや美咲ちゃん、メガネくん、要くんが初等部の頃の写真、明良くんやあまり変わっていない野田先生の写真が出てきた。
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未来(プロフ) - てあさん» 嬉しいお言葉、ご愛読いただきありがとうございます。 (2023年3月24日 22時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
てあ(プロフ) - すごく面白くて大好きです。 (2023年3月24日 3時) (レス) @page50 id: 0608e9eaca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:未来 | 作成日時:2023年1月11日 19時