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「ダメ!絶対ダメ!俺の愛しいAの口からそんな言葉聞きたくない!!!」



「う…A、今のは忘れて頼むから、」





何故か、パジャマ姿の璃音くんがあたしの口を塞いだ。翼くんもあたしの肩に手を置いて、そう言ってきた。





「さっさと消えろ!!!」





そんな皆に痺れを切らした棗くん。扉をバタンと閉めてあたしの手を引っ張り、強引に部屋の中へ入った。





「……、は───…」





棗くんの部屋には、蛍が設置したであろう監視カメラの小型亀がいた。い、いつの間に。





「おれだってテメーなんかと寝るのはゴメンなんだよ」


「…えっ、」





あたし、そんなに棗くんと一緒に寝たくないってオーラ出してたの?


そんな事、ない、わけじゃないけど、それは恥ずかしいだけで。






「お前、寝相悪いだろ。けんなよ、寝言も言うなよ」


「ま、前に寝た時に言わなかったもん!寝相だって悪くないよ!」





つい反抗しちゃったけど、あの日の事を思い出したら、急に恥ずかしくなって俯いてしまった。





「…悪かったな、ルカじゃなくて」


「……へ、」





棗くん、どうして今、流架の話を?
それより、どうして、そんなに悲しそうな顔するの?





「明日で終わりだ、こんな茶番……寝るぞ」





何か、変だよ。
棗くん、どうしたの、茶番って…何かあったの?


ベットに入った瞬間に離れてしまった棗くんの手。あれだけ離してと言っていた癖に、今は手を離したくない、なんて思ってしまった。





「……」





それにしても、ベットが広い。棗くん、いつもこんなに大きなベットに1人で寝てるんだ。寂しくないのかな…





「…な、棗くん、起きてる?」





静まり返った部屋の中、なかなか寝付けず、ぱちくりと開いているあたしの目。


あたしの方へ向かないで、背を向けて寝ている棗くんの方を見て背中に話しかけてみた。





「…寝た、」





あ、起きてる。ちゃんと応えてくれた。





「…あのね、棗くん。
さっき言ってた“茶番”、あれってどういう意味なの?」



「寝たっつってんだろ、痴女」





ち、痴女…明良くんに前に聞いたら、とんでもない意味だった気がする。





「ちょっとくらい、応えてくれても、いいじゃん…っ、棗くんはいつもそうやって1人で背負って、あたしは、あたし達はっ、」


「…寝れるようにしてやろうか?」


「ゔっ、」





泣きそうになって声が震えた。それでも棗くんに思いを伝えようとした。

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未来(プロフ) - てあさん» 嬉しいお言葉、ご愛読いただきありがとうございます。  (2023年3月24日 22時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
てあ(プロフ) - すごく面白くて大好きです。 (2023年3月24日 3時) (レス) @page50 id: 0608e9eaca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未来 | 作成日時:2023年1月11日 19時

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