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あれから数時間が立って、夕食の時間になった。


お正月という事だけあって星階級別だけど、いつもより豪華な食事がテーブルに並べられている。





「ゔうぅーっ、酷いよ、酷いよっ、棗くんっ、」


「うるせー…」





泣きながら落ち込んでいるあたし。
隣に座る棗くんはうんざりとした顔で睨んでくる。





「あの後3回以上トイレに行った女が良く言えるな、」


「…そ、それは、それっ、これは、これだよ!」





は───…と溜息を吐いた棗くん。あたしだって、溜息吐きたいのに。


そもそも、棗くんが手なんか繋ぐから。思い出しただけでも顔から火が出そう!!





「大丈夫?A」





傷心中のあたしを気にかけて、声をかけてくれた流架。流架のさりげない優しさがあたしの心に響いた。


あたし、流架のそういう誰かを思いやれる所が大好き。





「じゃあ、Aちゃんは棗君よりルカぴょんが好きってこと?」



「うん、流架の事大好きだよ?」





流架は優しくて、温かくて…あれ……
え……っ、いま、あたし、誰に向かって答えた?





「ち…ちが────ううう!!!そうじゃなくてっ!!心読まないでっ!!!」





あたしの声は音として、棗くん、流架、蛍、蜜柑、その場にいた人に伝わってしまった。





「…璃音さーん、顔めっちゃ怖いで」


「…あ?っんなの当たり前だろ、……大切な妹の一大事なんだから」


「…え?ごめん!聞こえへんかった!」


「…っ、いや棗がAに手出したらやべーなって言ったんだよ」


「当たり前やろ!そのために翼先輩が見張るんや!!」





子供は寝る時間になった。何度目だろう、多分3度目の棗くんの部屋。


何度見ても広くて豪華で大きな部屋だけど、今度ばかりは心持ちが違う。





「何だよ。
てめーのせまい部屋で寝たいならそう言えよ」



「…ち、違っ、」





棗くんの部屋で一緒に寝るのは2度目、なのに。でも、あの時とは全然違う。


あたしは棗くんが好きだと自覚してしまった。





「「「初夜や───っっ!!!」」」





そんな中で2人きりで寝るなんて…心臓もたないよっ!





「お前ら…それ、意味分かって言ってんのか?」





意味がいまいち分からない単語を言った皆に、翼くんが呆れ顔で溜息を吐いてたけど。





「…翼くん、初夜ってどーいう意味なの?」


「一緒に寝ること以外に何か意味あるのか?」





棗くんと一緒に寝るという現実から暫しの間、現実逃避させて。

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未来(プロフ) - てあさん» 嬉しいお言葉、ご愛読いただきありがとうございます。  (2023年3月24日 22時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
てあ(プロフ) - すごく面白くて大好きです。 (2023年3月24日 3時) (レス) @page50 id: 0608e9eaca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未来 | 作成日時:2023年1月11日 19時

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