検索窓
今日:57 hit、昨日:0 hit、合計:12,009 hit

465 ページ25

スミレちゃんがイチゴ味を作っていたから、あたしは結局イチゴ味にはしなかった。





「な、棗くんっ、」





スミレちゃんが離れたのを見て、棗くんの側におずおずと寄った。





「…これ、あたしが作ったいちご大福なんだけど…
気が向いたら食べてっ、味はあの…っ、…だから!」





逃げるように、恥ずかしさを隠すように翼くん達の所へダッシュした。だから棗くんの呟きは聞こえなかった。






「…最後の部分聞こえてねーよ、バーカ」







あの後、誰かの発言からあたし達の話題は“蛍の花園会招待状”についてになった。





「え。蛍ちゃんとこに、“花園会”から名指しで招待状がきた!?」



「え?何何?」



「「……」」





お餅を食べていた美咲ちゃんと翼くんは心底驚いた表情をした。冷や汗を流して、互いに顔を合わせている。





「そや!きこーと思てたんや。なーなー、“花園会”って何なん?何かすごいとこなん?」



「そっかー、蛍ちゃんがなー。
まあ、初等部注目の天才美少女っつーふれこみで、目ぇつけられないわけないか…」



「せんぱーい」



「あ──だから、何つーか…“花園会”てのは中等部校長選りすぐりの精鋭美少女サロンってとこだよ」



「「「「「(精鋭美少女サロン!?何それ?!)」」」」」





その言葉は衝撃的だった。翼くんの言葉に、完全にドン引いてしまったあたし達。それを近くで聞いていた皆も驚いている。





「簡単に言えば、中等部校長の美少女ハーレム?てとこ?」



「まあ、初等部の子が花園会(サロン)のメンバーに選ばれる事ってないから知らねーのもムリはないけど。すげーな蛍ちゃん…」





蛍から受け取った手紙の招待状を見ながら美咲ちゃんは続けた。





「中等部校長は、まあ…
確かな情報かどうか怪しいけど、大の男嫌いらしくて。

花園会(サロン)は選ばれた女生徒しか出入り出来ない、“秘密の花園”なんだよ。その選ばれた花園会のメンバーは“花姫”って呼ばれてて、」



「ひ…秘密の花園…」



「才色兼備、眉目秀麗。とにかく全てにおいてレベルの高い女生徒しか“花姫”に選ばれる事はないんだ。

蛍ちゃんの招待状は多分その“花姫”候補として呼ばれた新年会のお誘いみたいだな」



「え…」



「よく分からないけど、すごい…蛍ちゃん!」



「流石だね、蛍っ」



「ふ──ん」



「「「「「(捨てた──っっ!!あれ──?!)」」」」

466→←464



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (18 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
59人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

未来(プロフ) - てあさん» 嬉しいお言葉、ご愛読いただきありがとうございます。  (2023年3月24日 22時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
てあ(プロフ) - すごく面白くて大好きです。 (2023年3月24日 3時) (レス) @page50 id: 0608e9eaca (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:未来 | 作成日時:2023年1月11日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。