星々の輝き、祈り。10【学園アリス】 (ページ13)

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「もーこーゆーもんってあきらめてるしな。まー今更…」

「よーゆう、しょっちゅうスネてた奴が」

当たり前のように、家族を離れて…

アリスって……

「よ──し！
３歳の翼のスネてる写真を探す人、手ぇあげて！」

「｢｢ハイッ！｣｣」

「‪ まてい」

殿内の掛け声に、恥(イモ)堀りがしたいA達が勢いよく手を上げた。翼の制止の言葉は虚しく彼女達はアルバムを捲りだす。

「Aは７、８歳くらいだったよな？入学したの」

「え？うん、そうだよ」

「Aも結構前からおるんやなあ。
あっ、そういや委員長が前に言ってたな、再入学って」

「特力の生徒も２〜３年前(?)は、初等部Ａ組の奴はAとほっしゃんしかいなかったし」

「そーいやそうだね、あたしらがＢ組に上がってだいぶ経ってから増えたし」

「まあ、後々入学してきた生徒で特力の子が結構入ってきたから今は１人じゃないけど」

「大体のアリスは、３つのクラスに割り振る事ができるからなー」

「あっ！これ、小さい時のA！？」

「えっ！？」

大きな声で蜜柑が示した写真。それは、Aが特力の皆に囲まれてる写真だった。

「髪型がちゃう！！ポニーテールやーっ！」

「や、やっぱりあった…！わぁ、懐かしい、」

退学日近くで撮った懐かしいその一枚に、記憶はまるで昨日のように覚えていた。

「Aかわいい──っっ！！」

「恥ずかしいから、そんなにマジマジ見ないで…」

「この頃も小っこいなー。
てか、翼とばっか写ってんなー…捨てよーぜ」

「おい殿…剥がそうとしてんじゃねーよ！」

「この頃のAも、とても可愛いわね。
…いらないのも付いてるけど」

「蛍さん、いらないのって俺のことっすか…？」

「蛍……」

翼の言葉を無視してパシャパシャと写真を撮る蛍。もう盗撮を隠す気はないらしい。

「…どうしたの？流架」

「…え、えっと……」

写真を眺めたまま動かない流架に声をかけたA。

　
「“この頃のAも可愛いね。”」

「“今のAはもっと可愛いけどね。”」

「“どっちのAも俺は好きだよ。”」

「！？、なっ、」

流架の背後では翼達がアテレコして遊び始めた。彼らのその表情はとても緩んでいて雰囲気も和やかなものだ。

「ち、違っ…いや、違うわけじゃなっ…あっ」

「｢｢素直になれよ、ルカぴょん…｣｣」

何故、翼達がそんなにも息が合ってるのか分からないAは首を傾げた。