星々の輝き、祈り。10【学園アリス】 (ページ11)

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「蜜柑と同じ無効化の先生、その先生が好きな女の人だもん…きっと、きっと、２人は幸せになったよ、」

「…Aーっ！大好きやー！」

あたしの話を聞いて抱きついてきた蜜柑は皆の落書きを見て、皆と同じように落書きを書いた。

「そこにあんたの名前おくと、柚と蜜柑でしっくりくるわね」

「ほ…蛍…っ」

先生、柚香と書いてある間に自分の名前を書いた蜜柑。その横に、蛍は名前を書いて蜜柑と線で繋いだ。親友の印である冠とハートを付けて。

「A！！見ろよ！
ここにAと璃音の名前があるぞ！！」

「Aのとこ、ちょっとキラキラしてる…」

翼くんの声がして蜜柑達と翼くんが指差した壁を見た。息が止まるかと思った。

茜と理人という名前の下に書いてあったのは、璃音とA。２人と結ぶように書かれていた。

「何やろ、璃音とA…
えっと…茜さんと理人さん…家族みたいやな！！」

蜜柑の言葉に涙が零れそうになった。お母さんお父さん伝わったよ、２人の想い。ちゃんと伝わったから。

「あ、これってさっきの人達の事じゃね？」

「大切な親友、“馨と柚香”へって書いてあるぜ！」

「茜、馨、柚香って人達は親友だったってこと？」

「もし、もしもやけど、この図の通りやったら…ウチとAのお母さんも、ウチらみたいに親友やったって事やな！！」

蜜柑の言葉を聞いて、凄く嬉しくなった。そうだったら良いのにと心から願った。

「…あたしも書こっかな」

「あっ、じゃあここ！」

「…いいわね」

蛍からペンを貰ってあたしは名前を書いた。蜜柑は何か思いついたみたいでペンを走らせる。そして、あたしの名前と蜜柑を繋げた。

蛍は微笑みながら落書きを見つめると、蜜柑からペンを貰い、あたしの名前と蛍を繋げた。

「大親友、でしょ」

「うん！」

「ありがとう…！」

あたしの名前と２人の名前に繋がる二つの線の上には、冠とハートが付いていた。

お母さんの親友である馨さん。何故か分からないけど、あたしの足は棗くんの元へ向かっていた。

先生、先生!

泉水兄ー、理人っ

喜びも悲しみも“力”に変える、その心で…
太陽のように暖かく包み込む、その“優しさ”で…

「僕はあの子達なら、この先どんな道に遭遇しても乗り越えていけると思ってます」

「Aちゃん蜜柑ちゃん、信頼できる仲間を沢山つくるんだ」

それはきっと大きな力になる…