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「なぁなぁ!文化祭の出し物、こんなんあかん!?」




そう言って蜜柑は周りに人を集める。蜜柑を中心に頭を寄せ合い、ごにょごにょと打ち明けられた“出し物”。




「なーる!それいいじゃん、おもしろいかもっ」


「てかさー!ここ、こーしたらもっとよくねえ?
この場合ー」


「あーいい、いい!それ!お前よく思いついたなーっ!キマリだな!」


「そーと決まったら、早く準備取りかかんねーとヤバくねぇ?大変だぜこりゃー」




その出し物のアイデアを聞き終わった後の、皆の反応は上々で。一気に場は盛り上がって、皆一斉に準備に取りかかる。




「(よかった、蜜柑がいてくれて。
前の文化祭に参加した時は出し物なんて思いつかなった
から、ありがとう。

だって折角のチャンスなのに、力を出し切らないなんてもったいないでしょ?)」



「久しぶりにいそがしくなるぜ、チビ。
たまには「特力でもやるなあ」ってビビらせんのもわるくねーよなー!」




翼くんは蜜柑の頭をポンッと撫でた。蜜柑は嬉しそうに顔を綻ばせた。そしてあたしの方に振り向いて笑った。
目が合って、あたしも笑顔で返してくれた。




「ではっ、ヤロー共やるぞー!」




お──っ!と皆の気合いの入った声が教室に響いた。
流石だね蜜柑っ!という声は距離が離れてたから、声は聞こえなかっただろうけれど。


確かにあたしが言った事を、蜜柑は分かっているようだった。そしてもう一度、大きな笑顔を向けた。




きっと楽しいことは×人数分
多分つらいことは÷人数分


いろいろごちゃごちゃ考えたりもしたけど。


───何にせよ、初めての文化祭


力いっぱい、だしきって
みんなが楽しければそれでいーや!!





「あいつは本当に、俺たちの事よく見てるよ」




翼はAが黙々と段ボールを運んでいる姿が見えた。
何だか様子が変と思った時に彼女の鼻歌が聞こえた。


そして沢山あった段ボールが次々と浮き始めた。まるでパズルのように合わせていく。


彼女の後ろには、ゆっくり地に降りて完成図通りに組み立てられた段ボールが出来上がっていた。




「翼くん、初めて成功したっ…!
初めて、考えた通りに出来たよっ…!」




翼はAを抱き抱えると、嬉しそうに喜んで彼の首に腕を回した。




「文化祭って、みんなで作るものでしょ?」




「流石にこのペースだと間に合わないかもって思って、アリスを使った」と言ったAに何だか娘がちょっと成長した気分になる翼であった。

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未来(プロフ) - 唐瓜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!私事ですが、更新が不定期になります。申し訳なく無いですが、これからもどうぞよろしくお願い致します。応援の言葉を糧に頑張ってまいります! (2020年6月6日 13時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
唐瓜(プロフ) - 面白くて大好きになりました!!これからも応援しています (2020年5月27日 23時) (レス) id: 3816d577a0 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - はるかさん» 楽しんでいただけているようで嬉しいです。これからも何卒、気長にお付き合いください^ ^ (2020年5月6日 14時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 話読むごとに学園アリスのストーリー思い出して楽しませてもらいました…! (2020年5月6日 1時) (レス) id: 711d6ac2b7 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - はるかさん» 応援ありがとうございます!これからどんどん更新していくので宜しくお願い致します。 (2020年4月24日 14時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未来 | 作成日時:2020年4月24日 1時

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