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「…んー?
もしかして俺の名前が知りたい?」




誰もあなたの名前なんて興味ない。
そんな意味をこめて睨んだのに、全然ダメだった。




「その反抗的な目とかさ、すんげーそそるわ」




あたしより身長が高いから、少し見上げる感じになった男の子の顔。凄く整ってる。あと誰かに少しだけ似てるかも…。




「…俺の名前は、璃音。日下部璃音だ。
忘れたら深い方のキスな、」




そう言ってニーッと笑って、男の子はあたしの額にキスをした。




「…へ、?!」



「「「ああああ───っっ!!!」」」




教室に響き渡った断末魔のような叫びを諸共せず、ヘラヘラ笑ってる男の子、璃音くん。




「ちょっとA!?璃音君とどういう関係なのよ!?
いくらAでも許さないわよ?!」


「えっ、ちが…!あたし関係ないっ!、」




血相を変えてこっちに来たスミレちゃん。
あたしは顔を青くしながら首を横に振り続けた。




「……うっせーよ。…璃音、お前も場所考えろ」




そんな中、この騒ぎを一言で黙らせた人がいた。




「…てめーも良い加減目障りだ。俺の視界から消えろ」




あたしを見る紅色の瞳は、何処までも冷めていた。





「……あ、でも、あたしの席、棗くんの隣だから…っ」



「…気安く名前呼んでんじゃねーよ、ブス」



「…な、棗っ!」




ガタンッ!と音を立て、机が少しだけ揺れる。棗くんは教室から出て行った。




「…あの、白崎……その…お帰り……っ、」




流架くんはそう言って、棗くんを追いかけて行った。




「…やっぱ知り合いじゃねーかよ。棗の奴、」




その日は、棗くんにも流架くんにも会わなかった。ただ璃音くんの視線だけが異常に突き刺さった。





────「…邪魔だ。どけ、ブス」
あの日と同じだね、棗くん……。





教室を出てからの棗は一言も話さないし、明白に不機嫌モード。ずっとこのままなら、ため息が出そう。


何にイラついてんのか知らねーけど、
そろそろ何か言ったらどうなんだ。


そんな俺の心を読んだのか、ルカが棗に話しかけた。





「棗、どうしたの?」




「なんだよ。俺なんかしたかよ?」




「…別に、ただ、あの女が目障りだっただけだ」




「…ふーん。じゃ俺がAに手出しても文句言うなよ」




「…璃音っ、」




「…勝手にしろ」





────あいつの行動に柄にもなく頭にきた。


女好きのあいつの行動なんて分かっていたのに。
どうしてか許せなかった。

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未来(プロフ) - 唐瓜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!私事ですが、更新が不定期になります。申し訳なく無いですが、これからもどうぞよろしくお願い致します。応援の言葉を糧に頑張ってまいります! (2020年6月6日 13時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
唐瓜(プロフ) - 面白くて大好きになりました!!これからも応援しています (2020年5月27日 23時) (レス) id: 3816d577a0 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - はるかさん» 楽しんでいただけているようで嬉しいです。これからも何卒、気長にお付き合いください^ ^ (2020年5月6日 14時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 話読むごとに学園アリスのストーリー思い出して楽しませてもらいました…! (2020年5月6日 1時) (レス) id: 711d6ac2b7 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - はるかさん» 応援ありがとうございます!これからどんどん更新していくので宜しくお願い致します。 (2020年4月24日 14時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未来 | 作成日時:2020年4月24日 1時

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