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棗くんは蜜柑に構わずに言い続けた。
「学園に居る大人で、信用できる奴がいると思ったら大間違いだ。特に俺やお前みたいな“目”を付けられた奴にとってはな」
「…！！」
自分の足で学園に来たこと、せいぜい後悔するんだな
前に聞いたこの台詞。蜜柑が棗くんと初めて会った日に言われた言葉だ。
何故か分からないけど、あたしの頭の中にはこの言葉が出てきた。
「いい機会だ。精々その鈍った目で確かめればいい」
こちらに目を向けて言った棗くんは教室を出て行った。出ていく時に棗くんと目が合った気がする。
最近棗くんと目が合う回数が多い気がする。そう感じるのはあたしの気のせい、なのかな。
「棗君…ドッジボールの日以来、何だか機嫌悪いよね…いつもなら蜜柑ちゃんのこと無視するのに…」
「何かあったのかな…？」
「しるか、うら──っっ！！！」
到頭ブチ切れた蜜柑はちゃぶ台をひっくり返した。
何故か委員長が妻役で謝まり、蜜柑は所構わずに当たり散らしていく。
「いいんちょーに当たってどーすんのよ。どーせあたるなら
蛍ちゃんは近くにいた流架くんを引っ張り出して来た。突然の事に驚いた流架くんはビクリと肩を震わせた。
「…あたし、流架くんに何かした？」
「べ、別にッ」
「そう？なら、いいけど…」
その様子を見ていたら、流架くんとパチリと目が合ったのに逸らされた。何故。結局、流架くんからそれらしい返答は貰えなかった。
向き直ればキラリと光を放つ蛍ちゃんは落ち込んでいる蜜柑を呼び、何かを差し出した。
「何、それ？」
「...シールぅ？」
「目と耳ってこれ、もしかして盗撮器と盗聴器か？」
「そうよ。確かめるしかないでしょ」
徹底していると言いかけて璃音は止めた。感心している場合ではない。どういう結果が返ってくるかくらい、彼にとってこの想像も容易だからだ。
しかし彼女達に中止する意思はないらしい。
「行くわよ」
蛍に手紙を見せられた蜜柑も意を決したようにコクリと頷いた。向かう先は勿論、鳴海の所である。真実を知るために、A達は教室から出て行った。
「止めた方がいいと思うよ。俺は、ね」
困ったように璃音は失笑した。
─────出来る事なら、蜜柑達をあまり傷つけたりはしたくないが本人がそれを望んだのだ。
止める理由など…もう、ない。
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未来(プロフ) - 唐瓜さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！私事ですが、更新が不定期になります。申し訳なく無いですが、これからもどうぞよろしくお願い致します。応援の言葉を糧に頑張ってまいります！ (2020年6月6日 13時) (
レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
唐瓜(プロフ) - 面白くて大好きになりました！！これからも応援しています (2020年5月27日 23時) (レス) id: 3816d577a0 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - はるかさん» 楽しんでいただけているようで嬉しいです。これからも何卒、気長にお付き合いください^ ^ (2020年5月6日 14時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 話読むごとに学園アリスのストーリー思い出して楽しませてもらいました…！ (2020年5月6日 1時) (レス) id: 711d6ac2b7 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - はるかさん» 応援ありがとうございます！これからどんどん更新していくので宜しくお願い致します。 (2020年4月24日 14時) (レス) id: ff0bac3a56 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未来 | 作成日時：2020年4月24日 1時
