第3話 ページ3
「ごめんね。山崎くん。
あの子のこと、
色々気にかけてもらってるみたいで」
ベッドに身を預けたまま、
横に立つ宗介を見上げる(人1)の母親。
その表情は笑みを浮かべてはいるが、
以前に比べてかなりやせ細っていた。
「...いえ。それで話ってのは?」
「うん。
そうね...少し昔話に付き合って欲しくて。
聞いてくれる?」
宗介が頷くとにこりと笑う(人1)の母親。
座ってと促されて、宗介は椅子に座る。
「なんて事ない、普通の家庭だった_____」
_____ _ _____ _ _____ _ _____ _ _____ _ _____
「ただいま」
玄関から声が聞こえると小さな足を懸命に動かして
玄関へ向かう小さな女の子。
目的の人物は、玄関に腰掛けて靴を脱いでいた。
「お帰りなさい!!」
「おっ...と!!ただいま(人1)。
いい子にしてたか?」
「うんっ」
背中に抱きつく愛しい娘に笑みを浮かべる父親。
「ほら(人1)。
お父さん玄関で冷えちゃうから入れてあげね」
「はーい。お父さんはやくはやく!」
「はいはい」
母親に注意され、
娘、幼い(人1)は父親の腕を引っ張る。
腕を引っ張られ娘に催促される父親は
その青色の瞳を嬉しそうに細めた。
_____ _ _____ _ _____ _ _____ _ _____ _ _____
「う...ん...」
ゆっくりとまぶたを開く(人1)。
決して目覚めは良いものとはいえず、
軽く頭痛がする頭を押さえた。
「おはよう。いや。もうこんにちは...かな」
隣からかけられた声にゆっくりと顔を向ける(人1)。
「あ....」
青色の瞳がベッドの側に立ち、
こちらを見下ろす男とらえた。
グレーのスーツに身を包み、
若干白髪混じりのその髪は
窓から吹き込む風になびいていた。
「やあ、(人1)。久しぶりだね」
にこりと笑うその男の顔を見て
(人1)は唇を震わせた。
「お...とうさん...」
95人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
学(プロフ) - 柊さん» 柊さん。こんばんは。本作をご愛読して下さりありがとうございます。これからも頑張らせていただきますのでよろしくお願いします。 (2018年12月31日 18時) (レス) id: 4147e5a7e7 (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました!!! 面白かったです!更新頑張ってください!! (2018年12月31日 0時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
学(プロフ) - あーさんさん» あーさん。コメントありがとうございました。更新はお時間頂きますがお待ちいただけたら幸いです。これからもよろしくお願いします。 (2018年12月24日 9時) (レス) id: 4147e5a7e7 (このIDを非表示/違反報告)
あーさん(プロフ) - 更新楽しみです (2018年12月2日 10時) (レス) id: cdc17806ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:学 | 作成日時:2018年11月17日 5時