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第4話 ページ4

「あら〜!!いい男!!

なに?(人1)ったら

いつの間に彼氏出来てたの!?

母さんにちゃんと言ってよ〜!!

名前なんて言うの?

大っきいわね〜。身長いくつ?」



個室の病室に入ると

マシンガントーク並みの質問攻めにあう宗介。



(病人には見えないな...)



華やかな笑顔を振りまくベッドの上の女性は

やはり(人1)の母親なんだなと思う。

幼い顔立ちは母親譲りだとわかる。



「初めて、山崎宗介です。

(人1)さんとは友人で仲良くしてもらってます。

えっと、

身長は最後に測ったのは185センチです」



「あらやだ。丁寧にどうも。

(人1)の母です〜。

ベッドの上からでごめんなさいね」


「お母さん...

恥ずかしいからもう少し大人な対応を...」


「なーに言ってんの!最初の印象は大事よ。

親からの圧があるらしいじゃない!

大丈夫。私はそんなことしないわ!!

もっと気楽にして貰ってもいいわよ!」



はあ...と額に手を当てて溜息をつく(人1)。



「はい。九条さん。

治療したばかりだから暴れないでください。

苦い薬飲むことになりますよ」


「あら。それは嫌だから大人しくするわ。

あ、何か食べる?山崎くんはりんご好き?」



チェストの上に乗るフルーツの籠から

りんごを取り出すと、ずいっと宗介に差し出す。

看護師すらも溜息をつき、

何あればナースコールしてくださいね。

とだけ言い残して病室をあとにした。



「いえ。大丈夫です。

それよりもそんなに動いて大丈夫なんですか?」


「大丈夫よ〜

寝てばかりだと身体が訛って仕方ないわ!

昨日なんかご飯おかわりしちゃった」



ペロッと舌を出す(人1)の母親。

明るい人だなと内心苦笑いする。



「あ、今日は何色?」


「今日は綺麗な紅色にしてみたよ。

最近は色素が薄いのばっかりだったから」


「あら〜すごく綺麗。ありがとう(人1)〜」



花を受け取るとそれを膝に置き、

(人1)を抱きしめて頬ずりする母親。

ちょっと。恥ずかしいから。と口にしているが、

(人1)は嬉しそうで、少し安心した表情をしていた。



「ってお母さん。お水切れてる...

さっき田中さんがいた時に

言えば良かったのに」


「あなたの顔見たら嬉しくて忘れちゃった〜。

(人1)。貰ってきてくれる?」


「なら俺が行きますよ」


「いいのいいの。

山崎くんはお客さんよ〜。

はい、(人1)。レッツゴー!!」


「もう...お母さん私がいない間に

宗介くんに変なこと言わないでよ」

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作者名: | 作成日時:2018年9月14日 5時

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