第四話 ページ4
ピロリンと着信音がして
宗司は携帯を取り出す。
そして送られたメールの文面を見てマジかと
声を漏らした。
それに気付いた空が
その携帯を後ろからのぞき込む。
「ソウ？メール？(人1)の友達からだね。
えっとなになに...？
_____彼氏さんへ。
(人2)っちゃんのお胸のサイズ
ワンランクアップおめでと...ってええ！！」
空は顔を真っ赤にして背後に仰け反る。
その後ろで廉が盛大にお茶を吹き出した。
「ッ！！ゴホッ...ゲホッ...！！」
「廉ー！！死ぬなー！！」
望は慌てて
噎せる廉の背中をさする。
「ちょっとソウ！！
(人1)の友達からなんてこと聞いてんだよ！！」
「いや、俺は何も聞いてねぇよ。
でもそうか...ワンランク上がったって事は_____」
「ちょっとストップ！！ストーップ！！
ここで！！(人1)の...
お...むね...事情暴露するのやめて！！」
宗司の口を両手で押さえる空。
するとガラッと部室の扉が開かれ、
守人が部室に入ってくる。
「みんなお待たせ。
戸締り終わったから帰ろ...どうしたの？」
「あ、モリ先輩。
なんか(人2)っちゃん先輩の胸が_____」
「待って望！！姉さんの胸がワンサイズ上がって
CからDになったことは
わざわざ言わなくていいから！！」
望の声を遮って廉がそう叫ぶ。
「...へっ」
「あっ...」
部室内に静寂がおとずれる。
「廉...お前知ってたのか」
「待って！！今のは忘れてください...！！」
宗司が意外だなと呟くと
廉は顔を真っ赤にして喚く。
「えっと...帰ろっ...か」
気まずい部室の中、男たちは無言で頷いた。
_____ _ _____ _ _____ _ _____ _ _____ _ _____
「あ、おはよう空」
「(人1)、おはよ...」
背後から声をかけられ、空はゆっくりと振り返り、
挨拶しようとした口が固まる。
「...空？」
「...あ...うん...そのっ...おはよう...ゴザイマス...」
「...？どうして片言？」
首を傾げる(人1)の目を見れず、
逸らした空の視線は無意識のうちに下にいく。
(...D)
「空？」
「あっ！はい！大原空です！！」
あからさまに挙動不審な空を見て
(人1)は心配そうに見つめる。
「空、平気？体調悪いのなら_____」
「ホンットに！！大丈夫！！
俺すごく元気だから...元気だからー！！！！」
空は踵を返し全速力で廊下を駆け抜けた。
「...また行っちゃった」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：学 | 作成日時：2019年2月10日 2時
