最近よく会うアノヒト１【JK】 (ページ21)

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JM「隣に住んでる人、
イケメンじゃん」

『まぁね』

ジミンはダンボールに
私物を雑に詰めながらニコニコ笑う。

私はそんなジミンを横目に
ジミンが買ってくれた
シュークリームを食べる。

うん、たしかにうまい。

この白い粉かかった
シューの部分が硬いザクザク生地のやつ。
私がこーゆータイプのシュークリーム
好きってわかって買ってくれたんだ。

私のことわかってんなー。
あー、つら。

JM「あれ？これ僕のだっけ？
Aのだっけ？」

『ジミンのだよ』

JM「そうだっけか」

赤は私のマグカップ。
黄色はジミンのね。
そう言って二人で買ったじゃん。

って、覚えてんの私だけじゃん。

やだな。

雨も、

ジミンも、

この家も、

…私も。

JM「全部荷物入んないなぁ～」

『入れるの下手だからでしょ』

JM「え？結構丁寧に畳んだよ？」

うるさいよ不器用なくせに
って言葉は飲み込んだ。

フワフワしたジミンの髪の毛。
もう撫でることも
触れることさえできない。

JM「来週LAに行くんだよね」

えるえー。
えるえー………？

『アメリカ？』

JM「そう、ダンスの大会、
優勝したから」

ポテってしたジミンの唇から
LAなんて言葉が出るなんて
想像もつかなくて。

JM「荷物は全部実家に送ろうと思って。
しばらくはアメリカに住むよ」

こういうとき
なんていうのが正解なんだろう。

おめでとう？

頑張ったもんね？

英語できないくせにぃ？

でもまぁ良かったじゃん？

…行かないで？

悩んだ挙句でた言葉は

『おめでとう』

たった５文字で。

あぁなんでだろ。
今すぐグクに会って
ジミンの悪口をいっぱい言いたい。

ジミンってね

別れたくせに
私の為にシュークリーム買うんだよ

そのくせに
一緒に買ったマグカップのこと忘れてんだよ

来週LAに行くんだよ

まじでありえないよね。

でもね、1番最悪なのはね
それを引きずって前に進めない
自分なんだよね。

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