5※ ページ5
運動神経は父譲りか
知りたくも何もないけれど
背後から追いかける足は、思うより速くて…
恐ろしかった
「しゃお、しゃおっ、学校ッ…」
シャオロン
「ん！」
学校に逃げよう
まだ、まだ部活動中の人達がいる時間だ
この辺は住宅が少ない上に
子供よりも社会人が多くて、今すぐ寄れる場所なんてない
何も知らない人達より学校の方がずっと信頼はできる
出来るはずだ
クソみたいな会話が成立しなければだけれど
「ッ、うそ」
父1
「大人なめとんちゃうぞクソガキ共」
あの籠った音楽が、開いた窓から漏れて…
ブツリと切れた
先回り
しかも車
大人ならではと言うべきの手法か
路肩駐車で、目の前に降りてくる
傍を抜けようにも、きっと間に合わない
止まってすぐ、背後から手が触れた
「っ！」
シャオロン
「姉様に触んなやクソジジイ共」
久しぶりどころか、初めてでないか
そう思うくらい聞いたことのない低い声が頭上から落ちた
父2
「父さん達悲しいわぁ、実の子供に嫌われて」
シャオロン
「テメェらのことなんざ父親とも思っとらんわ…！」
父1
「ほーん、なら手出してもええやろ
父さんちゃうねんから、傷も浅くなるんちゃう？」
親じゃないって思ったんなら
いいだろうと下卑た笑みを見せる男に、吐き気がする
グイッとシャオロンが引っ張られて、私が逆側から引っ張られた
シャオロンが手を掴んで握ってくれていたが
父2
「しつこ」
シャオロン
「ヴ、ｯぇ"…」
シャオロンの腹に思い切り膝が打ち込まれ、力が緩む
「シャオロンｯ…！！」
父1
「はいはい、黙ってな」
口を塞がれて、そのまま引っ張られる
必死にもがくが、全くというほどに歯が立たない
シャオロン
「ｯ、」
もう一発
笑った男に、嫌気が差す
シャオロンの手を離して、抵抗をやめた
シャオロン
「ぇ…」
父1
「…お？」
都合がいいことに、手が口から離れる
男も此方に意識が向く
助かったと、思えた
「シャオロンに、これ以上手を出さないでください
私は、付いていきますので…このことについて何も言わないという条件で、シャオロンは逃してください」
シャオロン
「…ね、さ……」
シャオロンの顔は見れなかった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぎお - これがホンマの兄弟愛ってやつでしょうか（多分違う）このような作品大好きでして、神でした・・・ぁりがとうございます!!!!! (2023年3月30日 0時) (
レス) @page11 id: 1e15dc8a80 (このIDを非表示/違反報告)
音ぅ(プロフ) - 新作待っておりました！！今回も素晴らしい作品の予感……更新ありがとうございます！ (2022年1月22日 19時) (レス) id: 5edc641ad4 (このIDを非表示/違反報告)
相田(プロフ) - 警察は呼ばれないのですか？ (2022年1月22日 8時) (レス) id: 2ca09c2594 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ(プロフ) - 近親愛狂信shaとても良かったです……細部までこだわっていらして流石だと感じました……素敵な作品をありがとうございます！ (2022年1月22日 0時) (レス) @page11 id: 998524a2ed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
