L D H 大 学 病 院

誤解 ページ30

凛ちゃんと別れてから

すぐ屋上へ向かい夏恋とアンナと
楽しい時間を過ごしていた。




1時間程話した後解散し病室に戻ってくると
部屋の中から物音がした。




あ「誰？…」




恐る恐る扉を開けると




そこには…




あ「凛ちゃん…?!」




凛「あ、Aお帰りー！^ ^」




あ「お帰りって…
何やってるの？ここ私の病室…」




凛「うん、知ってるよ？
だってAちゃん入れてくれないから」




あ「でも、勝手に入るなんて！！」




私の声が聞こえていないかの様に
机の引き出しなどを開けて探っている。




あ「凛ちゃんってば！」




凛「あ、なんか発見ー！
うわぁ、汚いーなにこれ？」




そう言う彼女の手には
私が入院したばかりの時、剛典先生が
くれた、大切なぬいぐるみが。




あ「‼︎…返して！！」




凛「きゃっ！！」




気付くと私は凛ちゃんを突き飛ばしていた。




そして最悪な事に…




剛「A!！何やってるんだよ‼︎‼︎」




剛典先生に見られていた。




凛「痛っ…ただ触っただけなのに…
Aちゃん酷いよっ」




そう言って泣き出してしまった。




剛典先生はすぐさま凛ちゃんに駆け寄り
怪我ないか確認すると。




彼女の肩を支えたまま
こちらを向いて。




剛「A…お前がこんな酷い事
する奴だとは思わなかったよ」




そう冷たく言い放つと凛ちゃんと
病室を後にした。




先生に見捨てられた…。




謝って誤解を解いてもらおうと
思っていたのに…



もう、無理だ。 本当に嫌われた。




そう思うと涙が溢れて、止まらなかった。

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