オタ充様はおモテのようで。 (ページ27)

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26:接しやすいや。ページ27

書いたノートをもう一度確認していると、後ろから家路先輩の声が聞こえた。

家「Aちゃん？練習終わったよ？」

『えっ、あ、ホントだ。』

家「はは、かーわい。そんなに夢中に何を書いてたの？」

『ノートです。』

家「見てもいい？」

『どうぞ。』

家「…これAちゃんが書いてくれたの？」

『そうですよ。』

家「…俺達のとこ、ちゃんと見てくれてありがとね
、Aちゃんがマネージャーで良かったよ。」

『え、あ、ありがとうございます。』

いきなりそんな事を言われ驚いている私をよそに、家路先輩は続けた。

家「俺さ、やっぱAちゃんの事好きだわ。」

『はい？』

家「顔も可愛いけど、それだけじゃなくて、こーやって俺達の為に自分から行動してくれるその性格とか、俺、凄い好きだよ。」

『これくらい、どの部のマネージャーでもやってますよ。』

家「いや、俺はAちゃん以上のマネージャー、女の子は見たことないよ。」

いつものテンションとは違う家路先輩に、こんな事を言われたのは初めてだ。

ちょっと、嬉しかったなんて、感情には出さないけれど。

『それは、ありがとうございます。』

一言、素直に言う。

『でもそれ、もし口説き文句だったら前言撤回しますから。』

家「やだなー。違うよ？本当に思った事だよー！まあ、口説き文句もあったけど。」

そのあと、私がいつものように冷たく返せば、いつもの家路先輩に戻った。

『じゃあ私、片付けもあるので先に着替えます。』

家「あ、俺今日日直だった！！」

『ドンマイです。』

なんだかんだ、先輩はこっちの方が接しやすいや。