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「君が、俺の新しい補佐役?」

頭に赤い仮面のようなものを付けた背の高い男がAを見て、「へぇ…。面白そうな子じゃん」と笑みをこぼす。

「名前はなんていうんだい?」

「…A、です」

「A…。Aね。よろしく。俺はタルタリヤ」

そう言ってタルタリヤはAに向かって笑顔で軽く手を振った。明るめの茶髪が揺れる。

「(この人も、目が笑っていない)」

Aはそのタルタリヤの笑顔があまりにも奇妙で、淡白だったのでつい凝視してしまうが、すぐに意識を取り戻してタルタリヤに笑顔で挨拶をする。

「これからよろしくお願いいたします。タルタリヤさん」

タルタリヤもそのAの視線に気付いたのか、わざとおどけて見せた。

「どうしたのAちゃん。俺のこと好きになっちゃった?」

「…」

ガイアと同じタイプか…と思いつつ、それなら話が早いということで笑顔でスルーを決め込んだ。

「あれ、無視?初対面なのに冷たいなあ」

それでもなお笑っているタルタリヤに、少し気味の悪さを感じたが、ふと、自分も普段からこう思われているのかもしれないのかという考えが頭をよぎった。案外、いつでも笑顔でいることは実は他人からしたら奇妙で、警戒するべき存在だとみられやすいのかもしれない。

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作者名:ぽの | 作成日時:2022年2月2日 1時

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