【現パロ金カム】紅影 (ページ6)

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第四話ページ6

「君は...ッ？」

「説明は後だッ！いいから走れ！」

そう言ってその少女は煙の中自分の手を掴み強引に何処かへと引っ張る。
しかし、もう少女の位置からでも前方は見えにくいはずだ。

「なぁ！どこへ向かってるんだよ！
なんで俺の名前を...！」

一度に沢山の疑問が浮かんでくる。
段々、何故何故と疑問を押し切れなくなってきた。

そう言うと少女はわずかにこちらに振り向く。
先程から美しい美しいと思っていたその目は悲しみに満ち溢れている事に気づいた。

そして、ふと経験の無い記憶が脳裏を駆け巡る。

_______杉元...

俺は、雪の上でこの子と一緒に。
一緒に.....。
そう感じ、目を細めたその瞬間。

「杉元ッ！しっかりしろ！！死ぬぞ！」

突然、その大声で我に返る。
ふらついていた自分の足を見るに、どうやら気絶しそうになっていたようだ。

アレは、走馬灯に似たただの夢かと考える様にした。

「あぁ...悪い」

随分と大人びた少女を見て、自分がいかに小さく、気の弱い生き物なのかを身にしみて感じた。
しかし、今はそんな事をしている暇はない。

少女に連れられるがまま、走らされる。
そして、煙にまみれた前方から光が差し込んできた。

「「！！」」

助けの光かと思い、一瞬安心しきるがその気持ちは一気に絶望へと叩き落とされた。

ドゴォオオン!!!

助けの光かと考えたその光は、炎の光。
突然の出来事に杉元は少女と手が離れてしまった。

肌を吹き付けるその爆風は、瞬く間に体を奴熱とともに包み込み、重力に任せて体を押し倒した。

そして、それと共に意識を一気に引き離そうとする。

杉元は先程離れた手を掴もうと手探りで手を動かし、そして僅かに目を開けた。

「あ...」

その時見た光景は_______________。