【現パロ金カム】紅影 (ページ1)

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序章ページ1

全く、何が起きたのか分からない。
身につけている時計を見るに、1:36分。真夜中だ。

この暗い林の中、月明かりしか見えず、周りにいる人物の顔はギリギリ見える程度。
その者達は出会った記憶の無い3人の男と一人の少女。

下手したら誘拐などで、訴えられるレベルで色々と危険だ。

皆、驚きを隠せないのか、それとも人見知りなのか、一向に口を開かない。

しかし、その無言の時も束の間。
一人がその無音に耐えかねて口を開く。

「あの...どちら様で」

それはこちらのセリフだ。
その者の目を見つめたままその声の主の目を見つめる。
そしてそれに続いてもう1人が口を開いた。

「えーっと...あ、あぁ。
俺は白石由竹って言いますゥ...はい」

小物感が上辺に出ていた。

すると、その相手の名前を聞くに、先程の者が再度話し始める。

「俺は杉本佐一って言いますが...そちらの方は。」

杉本名乗る男は向かい合わせの位置にいる、オールバックの根暗な男性に指名した。

「尾形百之助だ。」

「へぇー・・・じゃあそちらのお嬢さんは」

杉本は先程から3人の顔を交互に見ている、少女にも名を聞いた。

「あ........小蝶辺明日子だ。明日子で良い」

少女の言葉に不自然な間が空いたが、皆気づかず素通りする。
そして白石はまたまた口を開いた。

「でさー...俺、ずっと気になっていたんだけど...ここは何処？」

その言葉と共に、周りにある林の中、木々が風で擦れる音が不気味に響き渡った。