買われた子 2

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A




戻りたいとは思わない




この頃が楽しかったとしてもそう思わない




でも以前より三代目のことを思うのが多くなった気がする




それはきっとみんなも気づいてる




特にこいつは




｢わかった…。話すから。だから離して。｣




壱馬｢ん。｣




壱馬の質問から逃げようとしたらなぜか抱きつかれて離れてくれなかった




私がおれるまで




壱馬｢Aは三代目さんのとこ戻りたい？｣




｢ううん。｣




壱馬｢三代目さんと会いたい？｣




｢んーどっちでもない。｣




壱馬｢はっきりして。｣




｢だってわかんないし。会いたいのか会いたくないのか。｣




壱馬｢それ眺めて歌ってるなら少なからずは会いたいと思ってんじゃないの。｣




｢そういうわけじゃない。｣




壱馬｢じゃあどういうわけ。｣




しつこい




いくら回避しても話すまで逃してくれないのしつこい




そしてめんどくさい




｢戻りたいとも会いたいとも思わない。確かに三代目を思うことが多くなったけどそれだけ。これを臣がくれたのは臣もわかってたから、もう会えないこと。だから会わない三代目(・・・)とは。｣




壱馬｢三代目(・・・)とは？｣




｢剛典には会うよ。あの人は味方だったし私の情報を臣達に伝えないといけないらしいし。｣




壱馬｢ふーん。じゃあ俺らから離れないんだね｣




｢うん。私はランペと暮らすことを選んだの。こんないい主の元を離れる気は無い。｣




壱馬｢そっか笑 ならいいや｣




みんなといい壱馬といい心配しすぎだよ




ネックレスは思い出に過ぎない




私が第二の人生を共にすると選んだのはランペのみんななんだから




離れることなんてないよ




三代目の元にも戻らないよきっと

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