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泣いてる場合じゃない。
追いかけなきゃ。
袖で涙を拭って
タクシーをとめた。
『あのタクシー追いかけてください。』
怪し気な顔をされたけど
気にしてなんていられない。
着いたのは、俺らの泊まってる、ホテル。
こんな偶然ある？
意味がわからない。
あの子はエントランスから
エレベーターへ。
急いで追いかけてギリギリのところで乗り込んだ。
『A…。』
俺の顔をみた君は酷く驚いた顔をした。
「おもい…、だしたの…？」
涙でいっぱいの目。
あぁ、やっぱり君だった。
Aの濡れたほっぺたを包んで
引き寄せられるみたいに
Aにキスをした。
『っ…。』
その瞬間一瞬だけ酷い頭痛に襲われて
その瞬間抜けていた記憶が走馬灯のように流れ込んできた。
エレベーターはとっくに俺の部屋の階。
『思い出したの？なんて
思い出させようとしてたのに
Aはずるいな。』
いつも俺らがここのホテルに泊まること
いつも俺が何番の部屋に泊まること
全部わかってたんだろ？
「でも本当にもう会わないつもりだったの。
それに、
ヨンベが思い出さなかったら諦めようと思ってた。」
寂しそうなくせにいたずらっ子のように笑うAの手を引いて部屋に押し込んだ。
ベッドにAを押し倒して
よくも忘れていた
よく知るその顔は
ずっとずっと会いたかった君。
真っ暗な部屋に差し込むのは月の明かりだけ。
伝えなきゃいけないことがあるんだ。
どうか聞いてほしい。
『A、聞いて。』
「まって、私、ヨンベに話さなきゃいけないことがあるの。」
『よんべくんって呼ばないの？』
「え…？」
『俺にもよくわかんないけどさ、
もう全部知ってるみたい、俺。
夢だったなんて言わないで。
嘘だなんて言わせない。
ちゃんと聞いて。
だいすきだよ、A。』
目をまん丸くしたと思ったら
Aってば、わんわん泣くんだもん。
『もっと可愛く泣けないの？(笑)』
その泣き方も十分かわいいんだけどさ。
「もうこんな日こないと思ってた。」
『でも、きたよ？』
「夢、じゃないの？」
『試してみる？』
少しだけ泣き止んだAにキスをした。
少しだけ激しめのキス。
ねぇ、A。
夢なんじゃないかって
今でもすごく怖くて
夢じゃなくてよかった
って心から思うのは俺の方なんだ。
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homie.(プロフ) - couさん» 最後までお付き合いくださってありがとうございますm(_ _)mとても励みになります！ (2017年8月24日 12時) (
レス) id: 1f5947a71e (このIDを非表示/違反報告)
cou(プロフ) - お見事でした！いつもひきこまれます♪他のも楽しみにしております！ (2017年8月24日 8時) (レス) id: 9901c9b5bb (このIDを非表示/違反報告)
homie.(プロフ) - couさん» ありがとうございますm(_ _)m更新サボり気味でごめんなさい。こちらはずばばーっとがんばりますので最後までお付き合い頂けたら幸いですm(_ _)m (2017年8月19日 17時) (レス) id: 1f5947a71e (このIDを非表示/違反報告)
cou(プロフ) - すごくおもしろいです。どのお話もすごく好きです。 (2017年8月18日 16時) (レス) id: 9901c9b5bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：homie.
| 作成日時：2017年8月17日 0時
