不屈の羽番外編【ゴールデンカムイ】ニ (ページ20)

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番外編40話　託すページ20

杉元Side
舎房から脱出してる途中。

俺は白石に言った。

杉元「土方のジジイが全部仕組んだに違いねぇ」

白石「都丹庵士もグルならアシﾘパちゃんは今頃ジジイと一緒かもな」

白石が頷いた。

白石「俺たちを【偽ののっぺら坊】がいる舎房に侵入させて騒ぎを起こせば不安に駆られた犬童典獄は【本物ののっぺら坊】の隠し場所に向かうはず・・・」

　「最初っからそれが土方の狙いだった」

杉元「門倉が俺たちを舎房で釘付けにしてる間にアシﾘパさんを父親に引き合わせ金塊のありかを聞き出して脱出・・・」

　「この機会にアシﾘパさんから俺を引き剥がすつもりだ」

　「いつか俺が邪魔になるはずだから(・・・・・・・・・・・・・・)・・・」

白石が目を細めた。

白石「やばいのは松崎もかもな・・・」

　「アンケシちゃんはロシア人の娘かもしれねぇ。今頃、あいつらも土方の裏切りにあってるかもしれねぇな」

ーー
白石は肩の関節を外して俺よりも先に脱出した。

白石「なにか壊せるもの探してくる！！」

杉元「俺は自分でなんとかするからアシﾘパさんとアンケシさんを探しに行け！！」

　「Aが閉じ込められてるかもしれねぇから独居房をちゃんと見にいけよ」

俺は白石の襟を掴み、自分の方に引き寄せた。

杉元「アシﾘパさんとアンケシさんを確保できたら正門で待て。アシﾘパさんとアンケシさんを頼むぞッ白石！！」

俺がそう叫んだのと同時にシロが白石の顔面にへと突っ込んだ。

珍しくシロが慌てた様子だから・・・何かあったことには違いない。

杉元「行けッシライシ！！」

俺は白石の背中を見送る。

早く、俺もここから出てAを探さねぇと。