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124話 ドジマタギ(1) ページ13

大勢のアイヌが俺を睨みつける。

谷垣「松崎・・・・・!」

A『オヤプ!(違う!)
タニガキネプカウェンプリクサクペオラ(谷垣は何も悪いことをしていない)


大男が突然、マキリで俺を殴りつけた。

アシリパ「松崎ッ・・・!!」

大男「和人がアイヌの真似事をするな」

A『・・・・・今のは・・・・俺に殺されても良いっていう合図なのかい?』

俺が大男を睨みつけると大男が一瞬、躊躇した。

アンケシ「Aッ!!」


杉元が俺と大男の間に入った。

杉元「ちょっと待った」

大男「オマエもこの男の仲間か?どけッ!!」

杉元が大男に顔面を殴られる。

杉元「まぁまぁ落ち着きなって」

ズレた軍帽の位置を直しながら杉元が大男を宥めた。

杉元「A〜 顔大丈夫か?」

A『大丈夫だけど・・・仕返ししちゃ駄目か・・・』

杉元「オマエまた失礼なこと言ったんだろ。
どうせ」

A『言ってねぇよ。むしろ話し合おうと努力したぜ?』

俺と杉元が話してる間に大男が杉元を殴りつけた。

アシリパ「杉元ッ」 アンケシ「佐一ッ」

杉元がふたりに微笑みかけた。


そして、杉元が大男を思い切り殴りつけた。

腹が立っていたので俺も大男を蹴り飛ばした。

大男は、バタァンと後ろに倒れ気絶した。


杉元「犯人の名前は姉畑支遁。上半身に入れ墨のある男だ」

杉元がそう言って谷垣のシャツのボタンを外す。

勿論、谷垣に入れ墨があるはずがない。

A『この谷垣源次郎は寝てる間に犯人に村田銃を奪われたドジマタギだ』

俺がそう言うと杉元が谷垣の胸毛を毟った。

谷垣「・・・うーふッ」

俺と杉元は頷き、アイヌたちを見た。

杉元「俺達が必ず姉畑支遁を獲ってくる」

杉元の手から溢れ、風にのって行った谷垣の胸毛がアシリパとアンケシさんの顔にかかり、ふたりはくしゃみをした。


ーー
アイヌたちが俺たちの提案に条件付きで許可をを下した。

キラウシ「三日やる。三日以内に真犯人とやらをここへ連れてこい」

  「それまでその男は預かる。村の者達にはその男への刑罰を待たせる」


アイヌたちが解散していく。

俺と杉元は谷垣の証言を聞いた。


谷垣「姉畑支遁と出会った夜に奴が話してたことがある」


姉畑とヒグマについて話したそうだ。

奴は執拗にヒグマについて谷垣から聞き出し、こう言ったらしい。


「【あのちから強く美しい生き物のことをもっとよく知りタイ・・・】」

124話 ドジマタギ(2)→←123話 ウコチャ・・・(3)



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作者名:白文鳥 | 作成日時:2020年12月13日 20時

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