あなたが好きです。 (ページ1)

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2020年5月某日

私はLDHの事務所に来ていた。

どうしてかって？それは約2ヶ月前に遡る。

「いらっしゃいませ～^ ^」

私は今人気なオシャレなカフェでバイトを

しながら、踊れる歌手を目指して

日々レッスンに励んでいた。

お金はカツカツだったが、毎日が充実していた。

バイトの帰り道はいつもLDHの事務所の前を

必ず通って帰る。

理由はまぁファンだからというのもあるが、

夢を夢のままにさせない為の自分への戒めと

言った方がいいかもしれない。

通る度に夢を叶えたいと強く思うのだ。

私はいつものダンス仲間と一緒に、

雑居ビルの前でダンスをしたり、

歌ったりと練習に励んでいた。

「ゆかり～！！
あんた、また上達してない？？笑」

「そうかなぁ笑
最近調子はいい感じはする笑
あ！やば
もう帰らないと！終電無くなる！」

「え！やばいじゃん！
早く帰りな！またね～(^o^)」

「うん！またね(^o^)」

私は大急ぎで帰った。

「あのすいませ～ん！！
ちょっといいですか？？」

と誰かに話し掛けられた。

(こんな時に誰よ！)
「はい、何でしょうか？
今急いでて！！」

スーツを着て髪を綺麗に整っているこの男性は

名刺を私に渡しながら…

「私はLDHの営業部で働く伊藤と申します。
先程のあなたのダンスと歌を見ました。
良かったら、うちの事務所で働きませんか？」

「え、、、。
えぇえーーーー∑(ﾟДﾟ)」

「興味があったら、明日の10時に中目黒にある事務所に来て下さい。というか、必ず来て欲しいです。あなたの才能をこんなとこで終わらすのはもったいないです。もし何か聞きたいことがあれば、名刺に書いてある電話番号に電話して下さい。では！」

「あ、ちょっと！」

私はとりあえず家路に着いた。