そんな彼も完璧ではない 04 ページ26
この1日、グルッペンは奮闘した。
例えば日中。
何もせずただ座っているAとどのように遊んでやれば良いのか悩みに悩んだ結果、凡そ子供のやるレベルではないパズルゲームをした。途中で兄さんがなぞなぞの絵本を持って来てくれなければ、Aはずっと首を傾げていたことだろう。
例えばおやつの時間。
Aがどのようなおやつを食べるのかを把握していないグルッペンは、普段から己が口にしているお高いケーキを出した。質素な物を好んで食べるAはそれを食べ物と認識せず、『おしろ、きれい』と言いながら目を輝かせていた。結局、Aはシャオロンのくれたカップケーキを食べた。
例えば風呂の時間。
Aがお世話係であるエマと風呂に入っているということを知らなかったグルッペンは、Aと一緒に大浴場に行こうとした。慌ててエーミールが止めたためそれは未遂に終わったが、エマは｢女の子を裸の男だらけの場所に連れて行こうとするなんて！｣と酷く憤慨していた。
｢(育児って大変なんやな……)｣
Aを寝間着に着替えさせ、ようやく寝る時間になった。
グルッペンは溜まった疲労を逃がすように、大きな溜息を1つ零す。
すると、自室に戻るべく総統室を出て行こうとしたAは、何やら思い出したようにグルッペンの元へと戻って来た。
｢？どうした｣
『おやすみ、なさい』
｢！｣
ちゅ、と可愛らしいリップ音がしたかと思うと、Aは丁寧に頭を下げて総統室を出て行った。
｢…成程、これのことか｣
グルッペンは、トントンがAが寝る前に頬にキスをするようになったと嬉しそうに言っていたのを思い出した。
Aは、頬へのキスを寝る前の挨拶だと勘違いをしているのだろう。
頭の良いグルッペンは一瞬でそれを理解したが、Aに教えようとはしなかった。
｢(明日、トントンに自慢してやろう)｣
そんな事を考えながら、グルッペンはにやりと悪戯っ子のような笑みを浮かべた。
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本田大和様より、｢トントンが過労でダウンしパパ代理を任されるグルッペンの話｣でした。
いやあ、かなり難しかったです。彼がどんな風に子供と接するのかが全く想像もつかず……どうしても防犯ブザーの1件を思い出してしまいました。色々と申し訳ございません。
本田大和様、リクエストありがとうございました！
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重(プロフ) - 緋彩さん» 緋彩様、コメントありがとうございます。小さい女の子とお兄さんがほのぼのしてるのが好きなんです…可愛いと思ってくださり嬉しいですー！ (2019年1月18日 21時) (
レス) id: 2985056c9f (このIDを非表示/違反報告)
緋彩(プロフ) - 主人公も可愛いんですが､個人的にショッピ君がにゃーって言ったの可愛い！ (2019年1月18日 20時) (レス) id: 5f8954327f (このIDを非表示/違反報告)
重(プロフ) - 結衣さん» 結衣様、コメントありがとうございます。ふえぇ…嬉しいです…読んでくださりありがとうございました……！ (2018年12月30日 20時) (レス) id: 2985056c9f (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - はえぇ...すごいですぅ...完結お疲れ様です (2018年12月30日 19時) (レス) id: 462408b9f9 (このIDを非表示/違反報告)
重(プロフ) - 杉山さん» 杉山様、コメントありがとうございます。早速見て頂けたようで嬉しいです！大変お待たせしてしまいもしかしたら忘れてしまっていないかと心配しておりましたが、覚えていてくださったようで良かったです…！素敵なリクエストありがとうございましたー！ (2018年12月23日 8時) (レス) id: 2985056c9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：重 | 作成日時：2018年7月15日 18時
