エピソード 12 ページ35
side：ギルガメッシュ
「………。」
「……………。」
「…………………。」
遅い…！！
「チッ、あの雑種め…まさか、迷っているのではないだろうな」
…ありうる。
「チッ…使えん雑種め…」
とりあえずAの部屋を見に行くか。
「………。」
誰も居ないではないか。
…酒蔵か。
酒蔵までの道を歩いていると、会話が聞こえてきた。
『仕方ないって、落ち込んじゃ駄目だよ』
「しかし…やはり自分にはこの仕事は向いていないのでは…」
『大丈夫。ギルギルを乗りこなす従者の方がむしろ居ないし』
先程の雑種とAか。
…乗りこなす…言うではないか、A…
声をかけようと部屋に入ると、どの酒瓶か解らずに立ち尽くす雑種と、
どの酒瓶か解っているAが、ひとたび強い風でも吹けば倒れるのではないかというくらい背伸びをして届かない場所に手を伸ばすという光景が広がっていた。
面白いので少しばかり眺めていたが、何度もバランスを崩すAが見ていられなくなり、とうとう声を掛けた。
「これか」
『ひゃあ！？』
我が突然声を掛けたことにより、驚いて爪先立ちのまま振り返る。
しかし爪先立ちなのでバランスを崩す。
『あ、ちょ、ギルギル避けてー！！』
我の腕の中にすっぽり収まるA。
ずいぶん我にちょうどいいサイズである。
「たわけ、我が貴様ごときとぶつかったぐらいで尻をつくとでも思ったか」
『い、いや…それはないけど…
その…いつまでこのままでいるの…？』
「我がこの温もりと絶景に飽きた頃だな」
『もう…冗談はよそうよ…』
「ほう、我は冗談のつもりはないが？」
『うぅ…もう…お酒飲むんでしょ？』
「貴様も一緒だ、A」
『はいはい』
諦め気味に、そう言った。愛い。
そして、部下は何を見せつけられているのだろうと思った。
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幻想彼岸桜 - 彩さん» コメントありがとうございます！！ギル様格好いいですよね！！私なんかの駄文でかっこよさが伝わっているのか不安で不安で仕方なかったんですが、そういっていただけて嬉しいです！！更新これからもじゃんじゃん頑張りますので、これからもよろしくお願いします！！ (2018年3月29日 1時) (
レス) id: c7d5f2986a (このIDを非表示/違反報告)
彩 - ギルがイケメン過ぎてやばいです！夢主ちゃん大好きです！更新頑張ってください！！ (2018年3月28日 13時) (レス) id: c08d229f7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わい型のきのこ | 作成日時：2018年1月9日 6時
