4話-安室side- ページ5
安「ぐ、グール…?」
『そう。ま、聞いた事ないだろうけどね』
と、先程まで目の前にあった触手の様なものをシュルシュルと元に戻していくカミカゼ
一体、あんな大きいものが身体のどこに収納されるんだ…?
『「喰種」っていうのが何か詳しく教えてあげるよ。もう一度ソファに座ってくれるかな?』
安「は、はい」
首を傾げながら俺に向かって言うカミカゼ
正直こんな人物と会話するなんて恐ろしいが、カミカゼの言う通り、「喰種」という生物なんて聞いたが事ない
それをわざわざ本人が話すと言っているんだ、聞いておいて損はないだろう
『「喰種」はさっきも言った通り、人間と容姿が全然変わらない。人間と違う所を上げるなら4つある
1つ、さっき見せた赫子を持っている。2つ、並外れた身体能力を持っている。3つ、感情が昂ぶったり、意識をすると瞳の色が赤になる。4つ、食料が人間』
安「…っ!!」
食料が人間…という事は、俺もこのままでは喰われるんじゃ…
『バーボン、さっきも言ったでしょう?「私は警察とか一般人の人は食べない主義」だって』
安「何故俺が警察だと知っている」
『あ、それが本性?うん、やっぱりそっちの方がいいよ』
安「答えろ!」
『そんな態度を取っていいのかな?私は「食べない主義」だとは言ったけど、「殺さない」とは言ってないよ?』
安「!」
確かに…。今から逃げようとしても、あの赫子とかいう触手を突き刺されて終わりだ
『バーボン、私と取引しないかい?』
安「取引…?」
『そう、取引。君は組織壊滅の為、潜入捜査している。違う?』
安「…そうだ」
『なら、組織壊滅を手伝ってあげよう』
安「は」
何を言っているんだコイツは
組織幹部だと言うのに…罠か…?
『正直な話。「喰種」は私の知る限り、この世界には私しか居ない』
安「!?」
『つまり、私は貴重な生物という訳だ。こんな殺人兵器にも成り得る生物を国家機関は放って置くと思うかい?』
安「いや、寧ろ研究材料として捕獲するか…殺されるか…」
『そうだ、私はそんなの御免だね。だからこそ、この世にバレない為にもこれからの生活の為にも君に協力してほしい』
と、頭を下げてくるカミカゼ
しかし、本当なのかわからない
罠だという可能性もある
何か、本当だという証明を…
安「…1つ、いいか?」
『なんだ?』
安「その話が本当だと言うのなら、お前の顔を見せて欲しい」
『…っ、それは…』
カミカゼは、ここで初めて戸惑いの声を出した
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八雲(妖狐)鈴蘭(九尾) - 面白かったです!これから頑張ってください! (2019年4月30日 23時) (レス) id: 446ed194ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ホタル | 作成日時:2017年1月17日 13時