組織に潜む食人鬼 (ページ1)

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1話ページ1

ジ「カミカゼ、仕事だ」

と、いきなり組織内にある私の仕事部屋に押しかけて来たジン
そしてドザッと乱暴に大きなパンパンにモノが入った黒い袋を床に置く

『中身は?』
ジ「36歳のアメリカ人の男、身長は185㎝、体重100㎏だ」
『ゲッ、デブじゃん』

デブの肉は脂肪ばかりで不味いのに…
かと言って筋肉質ばかりの奴も美味しいわけじゃない
脂肪もついてて且つ、筋肉もついてる奴が美味いんだよ

『で、何でコイツは殺されたの?』
ジ「FBIのスパイだ」
『ええっ!?こんなデブなのに!?』

普通、スパイって筋肉がしっかりついてるイメージが…
こんなスパイも居るんだねぇ

『まぁいいや、お仕事引き受けまーす』

私はそう言ってその黒い袋を担いで、部屋を出ようとする
が、それをジンに阻まれた

『なに?ジン』
ジ「いつも思うが、テメーは何処に死体を捨ててんだ。海に捨てたり、山に捨てたりしてんならわかるが、一度も見つからねえってのも腑に落ちねぇ」
『……ジン、それを知ってしまったら君はこの世から消える事になるよ?』(ﾆｺｯ
ジ(ｿﾞｸｯ

私はジンに笑みを向け、そのまま部屋を出た
そして組織の駐車場に駐めてある自分の軽トラの荷台に乗せ、運転席に座った所でエンジンを掛けながらとある人物へ連絡する

『もしもし?私です。お宅の捜査員らしき人物が殺されました。ええ、なので今から指定する場所に来て下さい。遺体の確認をお願いします』

相手に場所を伝え、電話を切った後に私もそこへと向かう

(この人にはきっと…待ってる家族がいたはず)

せめて、彼を家族の元へと帰す
それが、今私が組織に居る意味だ