俺/おれ/僕たちが惚れたのは、貴女が可愛すぎるから悪いんです！！【白鳥沢】

６話:怪我した ページ7

南「……Aせんぱぁ〜ぃ。ありがとうございますぅ〜。」


二重人格？


さっきまで睨んでたのに、急に笑顔になって私の手をとる。


………痛っ。


……あぁ。そういうこと。


チラッと南を見ると、笑顔だけど顔が引きっているし、目が笑ってない。


怖っ。


『っ！いっ……。』

だんだん力が強くなり、思わず声が出てしまった。


痛すぎて、顔をしかめる。


私の声にハッとして、私の手を離す。


やっと解放された……。


手を見ると、南の長い爪の跡があり、そこから血が滲み出ているところもある。


とんだ馬鹿力ね。それだけパワーがあれば、スポドリなんてすぐできるでしょ。


全く……。


ハッ！


練習、中断してる……。


『あっ。すみません！すぐに練習を開始してください！』


急に大声を出すから、驚いて反射的に動き始める。


白鳥沢の皆だけ、私の方に来た。


五「A先輩。それ……。」


アワアワと焦りだす工。


『大丈夫。皆も早く戻って。』


白「俺が行きます。皆さんは行ってください。」


…………え？


『白布？』


白「ほら。来てください。」


………白布のクセに。


『カッコいい何て思った私を殴って……。』


白「はぁ！？」


バカなんですか！？って、白布に言われた。


だって……


『スッゴいドキドキしたんだもん。これじゃあ私、白布のこと好きみたいじゃん。』


白「っ！！？///」


プクッと頬を膨らませ、不貞腐れる。


何で不貞腐れてるのかって？何となくだよ。


いつの間にか私の手当てが終わった。


白「………はい。終わりましたよ。」


耳までを真っ赤にして、そっぽを向いて言う白布。


いつもなら可愛くないとか思うけど、今は……


『…………ふふっ。可愛っ。』ﾆｺｯ


白「なっ！？///」


さらに顔を赤くする白布。


『よしよし。有り難うね。』ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


白布の頭を、両手でこれでもかと撫でまわす。


白「ちょっ！やめっ！///」


………何だ。可愛いじゃん。


白「もう行きますよっ！！///」


立ち上がってそう言う白布の顔は、まだ赤い。


『あっ！待って！』


白布の袖を引っ張る。


白「……何ですか？」


『…………有り難うっ。///』


何で赤くなってんだろ私。

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