Lupine【 岩田剛典＿、短編集 】

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そんなことを考えると切なくなってきて涙がポツンと頬に一筋流れた




「 なんで泣いてんだろっ … 」


こんな自分が悔しくて涙をすぐニットの袖で拭いた




強い風が吹き、もう限界だった


そこら辺にある雪が積もっているベンチに座った

そこでゆっくり目を閉じ、今までのことを振り返った



そもそも喧嘩のもとは香水の匂いがした剛典だけど

その後、勝手に勘違いしたわたしが悪いのか？



早とちりだったのかもしれないし、

わたし、悪いことしちゃったのかな




徐々に体が震えてきて、自分が許せなかった

剛典とはもうおしまいかな …




そんな悲しいことを考えてたらわたしの大好きな待っていた声が聞こえた




「 Aっ … 」


顔を寒さでほんのり赤くし、急いで探してくれたのか少し呼吸が乱れている

そんな姿を見たら罪悪感




剛典はすぐに駆け寄ってくれてコートを掛けてくれた

そして、しゃがみこみわたしの手を両手で包み込むように握った




「 Aっ 、ごめん 。勘違いさせて … 」


やっぱりわたしの勘違いだったんだ

剛典は私の目を見て何かを察したのか昨日の過程を話し出した

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