# n.y ページ9
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俺は涼太くんの後をついてトイレに行った
本番前やし、本当に行きたいのもあってんけど。
そしたら涼太くん、トイレを通り過ぎて廊下をきょろきょろしながら歩いてる。
誰か、探してんのかな?
裕太「 … 何やろ 」
俺はとりあえずトイレを済ませた
さっき楽屋で玲於はやたらとニヤニヤしてるし
亜嵐くんたちは 可愛い人の話で盛り上がるし
涼太くんは、急に何かを思い出したように外に出たから
絶対に何かあるな、と思った。
楽屋に戻る前に、話し声がしたから そっと隠れて話を聞いた。
盗み聞きはアカンってのは、分かってるけど。
涼太「 … 見つけた、A 」
「 わ、涼太 … 何で?」
涼太「 みんなが可愛い子いたって話してたから、もしかしてと思って 」
… 何や何や、どういうこっちゃ
俺にはよくわからない。
涼太くんが、誰かに話しかけてる … 知り合い?
よく見えなかったけど、俺は知らない人やった
「 … 戻らなくていいの?」
涼太「 何それ、俺と逢うの嫌?」
「 違うけど … 私たち話してたらマズイんじゃない?」
頭がついていかなかった
確かあの子は、亜嵐くんたちが噂してた子で
涼太くんの知り合いだったんかな …
どういう関係なんやろ。
涼太「 まぁね。じゃあ、頑張ってね仕事 」
「 りょーたもね。」
呼び捨てにして呼んでいるって事は、結構仲が深いんやろな。
あんなに可愛らしいガールフレンドがおるなんて
聞いたことがないからびっくりしてる。
そりゃ、そうか
涼太くんは王子キャラやもんな
…
涼太「 あ、裕太くん 」
裕太「 お、おぉ … そろそろ行こか 」
涼太「 … 裕太くん、もしかして聞いてた?」
裕太「 まぁ、ちょっと … 聞こえたな 」
涼太「 あの子、俺の知り合いなんだよね 」
やっぱ、知り合いやったんや。
アルバイトなんかな 、今日初めて見たし
裕太「 へえ、そうなんや … 可愛い子やね 」
涼太「 駄目だよ裕太くん、俺の大切な子だから 」
“ 大切な子 ”
その言葉は、友人としての意味なのか
恋人としての意味なのかは分からなかった
裕太「 涼太くんに、勝てる訳ないやん 」
涼太「 それが居るんだよね〜。あの子を夢中にさせる男が 」
こんな爽やかでイケメンな涼太くんが居るのに
あの子が夢中になるなんて、どんな人なんやろ。
涼太くん以上に素敵な人なんて
普通、そんなおらんやろ
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ebichan(プロフ) - RAZU .さん» 本当ですか?嬉しいです、、、 (2019年6月22日 6時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
RAZU .(プロフ) - 今更ながらにものすごく素敵で涙が止まらないお話でした、、(TT)原曲もとても大好きで、玲於くんと涼太くんという組み合わせも好きなので私にとってぴったりのお話でとても読みやすかったです(TT) (2019年6月22日 2時) (レス) id: 018a2a124c (このIDを非表示/違反報告)
ebichan(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます!泣いてしまったなんて、、、嬉しいです! (2018年10月20日 18時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 読みながら泣いてしまった。最後どっちとも離れるという展開がまた切なくなっちゃいました。切ないけど、面白かったです。 (2018年10月20日 18時) (レス) id: 697070514c (このIDを非表示/違反報告)
シーザー(プロフ) - とても面白かったです!!感動をしました!! (2018年6月14日 20時) (レス) id: 5e784ada86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えびちゃん | 作成日時:2018年4月16日 1時