# s.r ページ28
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いつもなら帰ってきて来るはずの時間になっても、Aは帰ってこなかった。
電話を掛けても、出ないどころか繋がらない。
電源が入っていないとかで、ますます不安になる俺
部屋の中を、スマホ握りしめてウロウロして
外に出て探しに行こうか … なんて思っていたら彼女は帰ってきた
もう時計は2時を回っていた頃だった
“ 涼太とはお別れしてきたから 、もう会わないよ ”
つまりこの数時間、Aは涼太くんの元へ行っていた。こんな夜中に逢いに行ってさ … 何も無い訳がないでしょ?
でも、きっと2人にとって最後の夜だったんだ
Aは涼太くんとお別れして、今こうして俺の元に帰ってきてくれた。
嬉しい … はずなのに、
玲於「 泣くほど涼太くんの事好きだったんだ?」
「 … そう、なのかな 」
もう会わない、なんて言ってるくせに今にも泣きそうな顔をしてさ。
俺と目が合った途端にぽろぽろと涙が零れ落ちる
… んだよ、ムカつく
そんなに涼太くんに会えなくなるのが辛い?
俺がいつだって側に居てあげんじゃん。
玲於「 … なあ、俺がいんじゃん。」
泣いてるAの瞼に口付けを落として、どこにも行かないように抱き締める
微かに涼太くんと同じ爽やかな香りがして … 余計に虚しくなった。
ああ、やっぱり涼太くんも … 俺と同じだ。
Aを本気で愛してしまったんだと思った
ご丁寧に、俺が昨夜寝てる間に付けた真っ赤な首輪は嵌めたままで
俺は自分がこんな事する位彼女に依存しているんだと思った
玲於「 … 他の
「 大丈夫、考えてないよ?」
Aはいつだって、俺の事を考えてくれていた
身体を重ねる時も 抱き締め合う時も、キスをする時もずっとずっと。
でも、頭の何処かではいつも他の事ばかりを考えていて 時々悲しい顔をする。
Aの寂しさに気付いてやれなかった俺にも責任あるし
メンバーにも始めから話しておけばこういう事は起きなかった。俺の監督不行き届きだ。
「 … れお?」
玲於「 好きだよ、A … お前だけ 」
よそ見させねーから
もう他の男の事なんて見えなくしてやる
どんだけ俺に愛されてるか、身をもって知ってほしい。
ベットに彼女を押し倒してその上に跨った
玲於「 俺の事しか考えられないよーにしてやるよ 」
俺だって、Aの事しか考えられねーよ
ホントどうしてくれるワケ。
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ebichan(プロフ) - RAZU .さん» 本当ですか?嬉しいです、、、 (2019年6月22日 6時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
RAZU .(プロフ) - 今更ながらにものすごく素敵で涙が止まらないお話でした、、(TT)原曲もとても大好きで、玲於くんと涼太くんという組み合わせも好きなので私にとってぴったりのお話でとても読みやすかったです(TT) (2019年6月22日 2時) (レス) id: 018a2a124c (このIDを非表示/違反報告)
ebichan(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます!泣いてしまったなんて、、、嬉しいです! (2018年10月20日 18時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 読みながら泣いてしまった。最後どっちとも離れるという展開がまた切なくなっちゃいました。切ないけど、面白かったです。 (2018年10月20日 18時) (レス) id: 697070514c (このIDを非表示/違反報告)
シーザー(プロフ) - とても面白かったです!!感動をしました!! (2018年6月14日 20時) (レス) id: 5e784ada86 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えびちゃん | 作成日時:2018年4月16日 1時