*Only winner* (ページ32)

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◆アイスページ32

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「Aー」

『なあにー隼くん』

楽屋でソファに寝転がっていると、隼くんが上から覗き込んできた。

「アイス食べたくない？」

『食べたい』

「メンさんとコンビニ行くから、行こう」

『行く行く。ダッツ買ってもらお』

「ちゃっかり高いやつ～」

ということで、近くのコンビニへ。
飲み物を選んでいるメンさんが持っているカゴに、しれっとハーゲンダッツを放り込む。

「……ん？ちょ、誰だハーゲンダッツ入れたの！」

「僕知らないっすよ」

『わたしのー』

「私のー、じゃないわ。自分で買いなさいよ」

『財布置いてきた』

「たかる気満々じゃねえか！確信犯！」

『んふ。お願いっ』

「もー、こういう時だけそうやって甘えて……」

「甘え方が上手いんだよなー」

こてん、と首を傾げてお願いしたら、メンさんが折れてくれた。
なんだかんだ、メンバーみんな私に甘い。

「え、アイス食ってんじゃん」

楽屋に戻って買ってもらったアイスを食べてたら、リーダーが目敏く見つけて寄ってきた。

『あげないよ』

「何も言ってねえわ」

サッと隠したら呆れた顔をされた。

「しかもダッツじゃん。いつ買いに行ったの？」

『さっき。メンさんが買ってくれた』

「買わされたんだ？」

「財布持ってないって言うからさー」

「またそうやって甘やかして～。メンディーくん、Aに甘すぎ」

亜嵐くんも同じぐらい私に甘いよ、っていう感想はアイスと一緒に飲み込んだ。

『んー、おいしい』

「良かったね」

『しあわせ』

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