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「こら!!何をしてるんだ!!」

すると、男の人の大声が新たに響いた。

私も含めた教室にいる人達全員がそちらを見る。
そこには、先生がいた。
名前は覚えていない。確か、今年新しく入った学年指導の先生で……。

(……ヤバイ)

私の背中に冷や汗が伝った。

「この騒ぎはなんなんだ!聞きつけてみれば!」
「……あ、せ、せん、先生!!」

すると、泣きながらユイが先生のところに行った。

「先生、先生、ノ、ノノノ、ノアちゃんたちが、ぁあああああああ……!!」

ユイが大声で泣いた。
先生は少し戸惑ったが、すぐに「ノア!!」と大声で怒鳴った。

ノアは私に肩をつかまれている。
ノアが逃げ出そうとしているのはすぐに分かった。でも逃げれないから!

お前には、罰を……!罰を……!

「え、嘘、マジか」
「やっぱりね」
「最低。泣いてるのユイちゃんだし」
「こりゃあ、大変だ」
「あ、あの肩つかんでる子がさっき大声出してた……」
「確かAちゃん?」

先生やノアに気を引かれていて気づいていなかったが、廊下の野次馬はとても多かった。
雅ちゃんが男子達にからかわれた授業の後よりも多い人だかりに、私は驚いた。

こんなに人がいるなかで、私はあんな大声を……。
しかも、耳に入ったきた会話も、私のことに触れていたし……。

恥ずかしくなった。

「ノア、今すぐ生徒指導室にこい!あと、事情を聞くため……ユイ、Aもくるように!!」

先生はまだ新人だからユイを知らないか。ノアは分かるようだけど。
私は……例外か。さっき数人が私の名前を出してたし、多分それでだよね。

先生が教室から出る。
私とユイとノアがその後についていく。

教室から出ると、色んな人の目線が私達に向いた。

「あの子がAちゃんだよ……」
「え、根暗だったよね?」
「嘘、え、Aが……!?」
「Aー!」

あぁ、部活の子たちもいる。
あいつら、こういう騒ぎは好きだもんな。
部活に行ったら色々聞かれちゃうかな。ちょっとめんどくさいや。
部活サボろうかな。でも、部活楽しいから行こう。あいつらなら、きっと分かってくれるよね。

部活のことを心配しながら、私は先生についていった。

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作者名:ムクロねこ | 作成日時:2015年7月6日 0時

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