検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:6,447 hit

36 ページ36

すると、ノアが目をふせて、震え始めた。
まるで、自分の方が可哀想だと言わんばかりに。

「私、む、昔、いじめられてまして……」

いじめられてた?フンッ、まさか!
そんなわけがない!
ノアはいつでも支配する側の人間で、色んな人を小学生の時からいじめていたと、私は知っている!
嘘に決まっている!どうせ、その場しのぎの嘘だ。今すぐにでもボロが出るさ。

「そ、それで、その人に、命令を受けて……私はしたくなかったんです。でも、しないとまたその人にいじめられてしまうから……」

先生がそこでユイの方を見た。

「だ、そうだ。主犯は他にいる。誰か分かるか?」

え、ちょ、ちょっと待って!?
信じるの!?
あんなやつのこと?なんで?どうして!?
絶対嘘なのに!!嘘に決まっているのに!!
なのに、なのに……ノアのせいでユイや雅ちゃんは苦しめられたのに、それなのに先生はノアを助けるの!?
そんなの嘘よ!!嘘!!嘘!!嘘!!信じられない!!

この最低男!!
お前なんか無限地獄に堕ちてしまえ!!

「知りません……」
「……Aはどうだ?」

私にも聞いてくる。
お前の質問に答える?この私が?
嫌だ。お前のような糞みたいな教師に誰が答えるかよ!!

そのとき、チャイムが鳴った。

もう授業始まるのか。

「Aは知ってるか?」

は?もう教室にかえしてよ。
あと、知るわけないじゃない。
だって、ノア以外に主犯なんていないもの。

「……分からないなら分からないと言いなさい」
「………わ、分かりません」

しょうがないから答えてやる。

先生は困ったような表情をした。
そして、ノアに色々と質問を投げた。

「で、お前はそのいじめっ子に命令を受けたんだな?」
「……はい」
「そいつはなんて名前だ?」
「言ったら私は……__」
「じゃあ何組だ?」
「それも言ったら、ダメなんです」
「小学校は?同じか?」
「はい。昔、同じクラスでした」

私はずっとイライラしていた。
よくもまあ、こんなに嘘つけれるよな。
早くボロが出ればいいのに。
早くユイや雅ちゃん、他のいじめた人達に謝ってよ。
もしかして、今までそう言って罰から逃れてきたの?ほんっと、最低!外道!
同じ人間とは思いたくもない。

「ちなみに聞いとくが、そいつは何部だ?」
「……元、バドミントン部です」

えっ?

元バドミントン部?

私はなぜかユイかと思ってしまった。
だけど、どうせ全部嘘だし、ユイなわけがないか。

……でも、ユイはノアと同じ学校だったって、聞いたことがある。

37→←35



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.4/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:オリジナル , 学校行きたくない , 学校   
作品ジャンル:その他, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ムクロねこ | 作成日時:2015年7月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。