白と黒の世界を貴女と (ページ2)

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そして、そんな中フユリには誰にも伝えていない密かな夢があった。それは“魔法少女”になることだった。
幼いころはお伽噺のように聞かされていたのだが、10歳のころテレビで実際にその姿を見た瞬間フユリは魔法少女という存在に一目ぼれをしたのだ。それから特別体力に自信がなく、運動能力も平々凡々だったフユリは少しでも力をつけるために、魔法少女に近づくためにこれまで止められていた運動を始めた。

そして自分程度の運動だけでは他の魔法少女に引けを取ってしまうと思ったフユリはそれをカバーすべく、得意だった勉強をさらにし、学力を伸ばした。

ただ、どれだけ自分の体を鍛えようと一向に力がつかない自分の体に酷く歯噛みし、自分を卑下した。

だがそんなフユリにも転機が訪れる。諦めかけていた16歳の頃にサナトリウムへの招待状が届いたのだ。
フユリは酷く歓喜し、それと共に“足手まといにならないか”という莫大な不安を胸に魔法少女への道を進んだ。

その後は魔法候補生として相方と叱咤激励、切磋琢磨し、自分たちを磨き上げ、悲願のデビューを果たした。

《魔法少女(候補生)になってから(現在)》
自分に愛想を尽かさないでくれる相方の愛情と優しさにいつも幸福感を感じているのと同時にそんな相方と共闘するバトルを非常に楽しんでいる。
そして記憶になくとも生まれた環境が身にしみこんでいるようで、候補生時代から今までもずっと、淑やかで慎ましい態度を保っている。

休日は基本的に相方や後輩と遊びに出かけたり、新しいスイーツレシピ等の考案に時間を費やしている。