とある電話 ページ12
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「今日もお疲れ様でした。」
「お疲れ様でした!」
モストロラウンジが無事閉店した。
寮へ戻る道を歩きながらAはスマホを手に取り、ある場所へ連絡する。
ピルル…としばらく鳴った後、5コール目に相手に繋がった。
「もしもし?」
「…何の用だ。」
「お金、振り込みました。7万マドルです。」
「チッ。いつもより少ないな。まさかお前、自分に使ってるんじゃないだろうな!?」
「今月はバイト先が長期休暇になったりしたから少なかったんです…。」
その怒鳴り声にAは体を震わせたが今月は理由があったのでそれについて説明した。
実際そうであった。モストロラウンジはアズールのいやいや期で二週間ほど休みになったことがあるのだ。ちなみにアズールのいやいや期は三ヶ月に一回ぐらい起きます。メンタルベイビーちゃんだから仕方ないね。
Aがそう説明すると電話先の男は舌打ちと溜息を吐いた。
「使えない奴め…。来月は倍の20万払え。クルミのブランド物の借金を返さないといけないんだ。」
「20万…!? それは、さすがに…。」
「文句あるのか? あれがどうなってもいいのか? オレは別にあれがどうなろうと関係ないけどな。」
「っ…分かりました。だからあの子には、チカには…。」
「ふん。最初から大人しく従っていろゴミが。お前達はクルミの為に生まれてきたんだ。それ以外の存在価値なんてないんだよ。話はそれだけだな? お前の声なんてこれ以上聞きたくないんだ。来月きちんと20万振り込まないとわかってるな?」
「…はい、お父様。」
「お前みたいなゴミに呼ばれたくないんだがな。」
相手の男ー…Aの父親はそう言うと電話を切った。Aはスマホのディスプレイ画面を暫く見た後、歩いていた道を引き返した。学園長に外出許可届を貰うために。
「…大丈夫、大丈夫。オレがしっかり払ってればチカは大丈夫…。」
そう呟きながらAは学園長室へ向かった。その顔は普段とは全く違う、追い詰められた顔であった。
「……何だ今のは。」
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まま - 入学して4ヶ月は冬では…?確か入学式は9月だった気が(思い違いかも) (2021年8月12日 17時) (レス) id: 40b8a4973a (このIDを非表示/違反報告)
ふわの(プロフ) - こころさん» 感想ありがとうございます(´∇`) これからシリアスになるかも? 更新頑張ります(*゚▽゚)ノ (2020年7月12日 15時) (レス) id: 8f3516e569 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - なんかなんか最後絶対闇あるよ!!続き楽しみにしてます 更新頑張ってください (2020年7月9日 1時) (レス) id: eb962bcdd2 (このIDを非表示/違反報告)
ふわの(プロフ) - 翼さん» 返信遅れてしまい申し訳ございません! アイデンティティと言っておけば大抵許されます( ・`ω・´)キリッ (2020年6月27日 21時) (レス) id: 8f3516e569 (このIDを非表示/違反報告)
翼 - ア☆イ☆デ☆ン☆ティ☆ティ(違う) (2020年6月25日 0時) (レス) id: 0188979229 (このIDを非表示/違反報告)
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