私、“天才”演じます。【及川徹】

演じます。30 ページ34

それは小学2年生の夏。




＊


たまにイジメにあっていた私といつも一緒にいてくれた梨花は、


私にとってかけがえのない存在だった。



梨花「Aちゃん！

私ね、好きな人できたの！//」



そんな梨花から、顔を赤らめて私に報告をしてきた。


その報告は私にとって嬉しいものだった。



「え！おめでとう！

だれだれっ！！」



そう聞けばさっきよりも赤くなる梨花。

恋する女の子ってきらきらしてて可愛い！


梨花「…3組の、田中くん//」



梨花の好きな人。

それは、私たちの小学校内でアイドルとされていた田中くんだった。


スポーツ万能、頭脳明晰、容姿端麗に加えて性格も良いと言われている

いわゆる完璧人間。


学校のアイドルと言われるだけあって

競争率も低くはなかった。



梨花「…それでね、Aに協力してほしいんだ…//」



大切な幼馴染である梨花のお願い。

断るわけがない。



「もちろん！

私は何をすればいい？」


梨花「私1人だと不安だからAちゃんにもそばにいて欲しいんだ…！

そうすれば安心なんだよね！」


すっごく可愛らしい笑顔で言われて、

余計協力してあげたくなる。


田中くんとは話した事はないけど、

まずは私も仲良くならなきゃダメだよね！


そうすれば梨花のために田中くんの事、聞き出せるし！



「わかった！任せて！」



この時は純粋に、梨花の恋を応援していた。



ここで断っていたら何か変わってたかな…？

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