疫病神体質の糸師家長女は死にたい

異常 ページ17

寝る前に弟が好きなホラー映画を見ていた。強烈なスプラッタシーンがある映画だ

「大したことない」

ホラー映画は現実に比べたら全然、怖くない。僕にとっての日常ではよく鉄骨で人が押しつぶされたり、電車に人がはねられてバラバラになるなどグ ロいことはよくあった

そのせいか、僕はスプラッタとかにはもう慣れていた。なんなら体験したこともある。左目をくり抜かれたことがある。偶に見かねて親が買ってきた義眼をはめているがあまり慣れていない

「いや、手足とかそんな簡単に切断できないのに………ノコギリとかじゃ全然ちぎれないのになんでこんな簡単に切れてる？」

まともに批評するぐらいには自分はイカれていた。自分は精神がやや異常と思えるくらいには正常な判断は残されていた

「そういえば、ブルーロックの選手の中には足がもうすぐだめになる人がいたな」

足が使えなくなるんだったら切断して義足つけてサッカーをやればいいのではないのだろうか。本人とかにいったらドン引きされるからいわないけど

「やっぱり、異物は終わったら排除するべきか」

このプロジェクトが終わったあとなら自分は死んでいる。いや、死ねるような感じがする。そう思うと楽になれる。

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