衝撃的 ページ49
NO SIDE
武道と直人は話していた
「シエルちゃんなんだけど」
「今回は正確な日付はわかりませんが2月あたりから場地圭介とでかけてから以後二人共行方不明になってます。彼のことでやっとわかりましたが二人共殺されたあげく遺体は捨てられてます」
「そっか」
「と表向きにはなってるみたいですね」
「え？」
「こっちに来てください。シエルさん」
そこには12年前と比べ身長が伸び、長い髪型の眼帯の美女が現れた
12年前と比べやつれて完全に笑顔は消えて武道を睨み付けている
「え？……」
「ご紹介します。公安の真田エマさんこと佐野シエルさんです」
「……」
「生きてたの!?」
「12年前、瀕死になり東京の別の場所で10年昏睡状態になって目覚めた後は記憶喪失で全部名前を変えてたんです。あちらから連絡してくれたんです。記憶を思い出したのはつい最近だそうです」
「……公安？え、昏睡？記憶喪失？」
「とりあえず連絡をくれたのはこの方ですよ。東卍対策課です」
「は？えっと久しぶり……」
「誰かと思えば足を撃ち抜かれて無様に泣きわめいた東卍の最高幹部の花垣武道じゃないか。12年経っても壊滅的な服のセンスと汚い泣き顔だね。過去の壱番隊長がこんなのだと知ったらさぞ圭介が怒り狂うだろうね」
分かりやすい皮肉が返された
「えっとシエルちゃん？」
「それはいくらなんでもいいすぎでは…」
「いくらタイムスリープしてきたとはいえ未来でも過去でも花垣武道は花垣武道だろう？
なら利用されたとはいえ自分の親友と彼女を間接的に殺したのはこの男になる。違うか？
まぁ私は死人だから何もいう権利はないが…かつての友人の死んだんだ。少しくらいはいわせてくれ」
「…それはそうですが」
「あのマイキー君とは…」
「……佐野万次郎の妹だった12年前に佐野シエルは死んだ。場地圭介という男に庇われて。だから今、君の前にいる女は他人だ。あれとは何も関係がない。それにいい加減その名前できやすく呼ばないでくれ。今の君とは初対面だ。不愉快なんだ」
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作者名：不思議の国の有栖さん | 作者ホームページ：なし
作成日時：2021年10月15日 17時
