庇う ページ11
「ダメだ、タケミっち」
「え!?」
「俺は…場地さんを殴れねー」
わかってる。千冬は圭介のことが大好きだから流れないもんね
「は！？何言ってんだよ、千冬」
「俺、一人でも守らないと!!」
あ、一虎が圭介をやろうとしてる
早くしないと間に合わない！
私はギリギリのところで一虎と圭介の間に入った
一虎の持ったナイフが私に思いっきり刺さった
いった……でも、殴られた時よりましだ
「つっーー」
「は？」
「え、シエルちゃん⁉︎」
なんでさ、みんな、そんな顔しないでよ
圭介はめちゃくちゃびっくりしてる
いたたたたたたた……
これ、あと残るな。絶対
でも、
「無事でよかった」
倒れそうだけどなんとか立っていた
千冬が一虎を思いっきり突き飛ばしていた
これもバルハラの策略かー
「圭介、先いけ」ボソッ
「お前…」
「いいから早くいってこい。私は大したことない、ほら、東卍の為に戦え」ボソ
圭介の背中を思いっきり押した
「…すまねえ‼︎後で絶対に助けるから待ってろ」
ごめん。多分、これ重傷……
「シエルちゃん、なんで……」
「……友達を殺人犯にしたくないし、恋人を死なせたくないから」
マイキー、ひどい顔してる
ごめん、どうしても守りたかったんだ
私のわがままだから
「大丈夫？」
「……なんとか」
傷口を抑えて何とか痛みをこらえている
血がにじみ出てる
「すっげえ大怪我じゃん」
「……ごめん、今、どんな状況？」
「場地君が鉄パイプもって倒してる」
「そっか……」
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作者名：不思議の国の有栖さん | 作者ホームページ：なし
作成日時：2021年10月15日 17時
