語り ページ13
「……さっき、別のやつに……あのとき、さされた?」
たけみっちがそう呟いたとき、私は守れなかったんだと感じた
いかなきゃ。私が止めなきゃ
じゃないと未来を変えられない
私はギリギリのところで圭介を支えた
「場地さん!!」
千冬が駆け上がってきた
「稀咲、テメー何をしたぁ!!」
「お前も見てたろ?俺は何もしてねぇ」
白々しいにも程がありすぎるなぁ
「刺されたんスか!?いつ…!?シエルちゃんが庇ったのに」
私は傷口刺されたあたりからみてないなら誰に刺されたなんてわからない
「ねぇ、総長?」
「マイキー君!」
「殺したかった…ずっと…一虎テメーが年少から出てきたら、真っ先に俺が殺そうと思ってた
そんな俺を諭し続けてくれたのが、シエルと場地だった」
「マ、マイキー……ゴホッゴホッ」
口を抑えて咳をすると血が出た
やべっ、思ったよりもやばい
自分が思ったよりも危ない状態だった
「シエルちゃん!?」
「……ゲホッゲホッ……マイキー……止めなきゃ……」
圭介の傷を止血してなんとか血を止めた
「場地が言ってた、"一虎は、マイキーを喜ばせたかった"
"だから、あいつは受け入れられない"
"たとえ、マイキーの兄貴を殺しちまってもたとえ、シエルの右目を失くしちまっても"
"自分を肯定する為にマイキーを敵にするしかなかった…"って
シエルがいってた 『一虎はやりたくて真兄をやったんじゃない。私も許せないけど友達だから。東卍の仲間だから許さなきゃいけないって。自分の右目が傷つけられたのは全然気にしてない。一虎は事実を受け入れられないから私とマイキーを仇にしてるんだって』ってよー」
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作者名:不思議の国の有栖さん | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年10月15日 17時