苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない2 (ページ37)

今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:100,898 hit

お別れページ37

私は気づくと知らないところにいた

確か…私は真兄と一緒に殴られて…

あれここはどこなの？

「真兄?」

真兄がいた

けど様子がおかしい

「シエル、俺は多分無理だ。でもお前だけはなんとしてでも助からせるから」

「何言って…」

「シエル、俺はあの時、死んだ。殺されたんだ。打ちどころが悪くて」

「え、でも」

「ここは生死の狭間だ。でもわかる。俺はもういかねえとダメだ。だけどお前は生きてる！打ちどころが悪くなかったからな。だからそのまま帰れ」

「真兄…嘘だよね？なんで？ツーリング行ってないじゃん！約束したじゃん！」

「俺も悪いと思ってる。だけどどうしようもねえんだ。俺は殺されたんだから。だけどお前は帰らせるよ。なんとしてでもな」

「なんで」

「俺が死んだらマイキー達の仲が悪くなる。その上、お前まで死んだら更に拗れたえらいことになる。だからお前は帰るべきだ。マイキーとかエマとかいるからまだ大丈夫だ」

「真兄…」

「ごめんな？どうしようもねえ兄貴で」

「……」

「マイキー達のこと頼んだ。俺にはもう助けられねえからさ」

「真兄……」